バーバー吉野 (2003)
»レビュー
荻上直子
2008/02/24
by
@えんぞ
監督はPFF出身で『恋は五.七.五』『かもめ食堂』の荻上直子。一押しの女性監督さんです。
物語は吉野ガリと呼ばれるオカッパ頭をめぐり、思春期の少年たちと家族の絆が描かれます。この作品に大きな事件は何一つ起こりません。かつてどこの田舎町にもあった平凡な風景と日常。ただひとつ違うのは、この町には山の神の存在と「少年には吉野ガリ」という伝統が・・・。
かけがえのない友達、町を徘徊する不気味な大人、裏山の秘密基地、初恋の女の子、少年時代のノスタルジックな思い出がつぎつぎによみがえります。
もたいまさこ演じるどこか憎めない床屋のおばさんが、代々受け継がれる吉野ガリの伝統を守ろうとする一挙手一投足がたまらくおかしいです。
もたいまさこという性格俳優の味が見事に活かされ、無名の少年たちの演技も瑞々しくて作品を引き立てます。
久しぶりに見ましたが、やっぱり面白いです。好みは分かれるところですが、『かもめ食堂』『めがね』に受け継がれる、何ともいえない癒しの空間が広がる名作です。
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