シン・レッド・ライン (1998)
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ああ良かった。映画生活
2004/11/10
by
ぽん
他のサイトであんまり平均点が低くてびっくりして。
これは、何とかお気に入りの作品を持ち上げねばと、記憶を呼び起こしてカキカキ。
世の中には「戦争映画好き」というジャンルの方がいらっしゃるらしい。
この趣向の方を「いかに作戦が史実どおりに再現されているか」、とか、「日本軍の理解がどれだけきちんとされているか」とか、「戦争映画として鑑賞後にスカッとするか」とか、「とにかく感動できたか」という感じだと仮にさせていただきますと、たいていの方にはハズレです。シンレッドライン。
ただし、「作戦が史実どおりか」と、「日本軍の兵器」ということになりますと、この手のマニアの方のサイトがございまして、どうやら兵器の設計を今、なさっている方のサイトのようですが、シンレッドラインに出てくる日本軍の銃機関銃による待ち伏せと、数々の兵器たちは、画面のはじにコンマ数秒で消えてしまうものにいたるまで、今まで作られたハリウッドも日本映画も含め、比類なき最高の出来ばえだそうです。
残念ながらその趣味が、とーく子供の頃にはなくなってしまいましたので、僕には判定はできませんが。「最後に現れる日本軍の装備に至るまで、時代考証にはぬかりがない。」との兵器設計家のコメントでございました。ちなみに彼は日本人です。日本の戦争映画はフィクションから記録ものに関わらずすべて飽くなき兵器への興味から見ておられるようです。
さて、そんなシンレッドラインではありますが、これは戦争映画なのか?というと、ストレートに「そうだ」とも言えない。けれども、じゃあ違うか?というと、またまた「うーん」
時代考証はあるけれども、それがそんなに大事なのか?というとこれまた「うーん」
テレンスマリックは哲学者でありますが、ある程度史実に沿いながら、これは、完全なるフィクションになっている。あ、「うそ」って意味じゃなくて、いわば、もっと演劇のように、役者それぞれのせりふが現実にはありえない、もしくは、大げさに誇張した形でつくられている。
そして、監督の言いたいことは、間違っても、「戦争ドラマ」とか「反戦」とかそういう陳腐なことじゃなくて、いや、陳腐って言うこともないんですけどね。
つまり、
さんざん「反戦映画」は作られるます。「国威高揚映画」もつくられます。「かっこいい戦争映画」もつくられます。
政治のことをみんな語っても、いきなり棍棒で意見の合わないやつを殴り倒すことなんて日常生活ではありません。戦争が好きだなんて人は現実にはめったにいないですよね。人によっては反戦を声高に言う。
意識としては戦争なんて誰もしたくない。個人のレベルでは。
でも、なんでしちゃうのか?
そして、そのときにどんなことが起こるのか?どうしようもなく、もしくは流れるままに、そしてもしくは自分から進んで参加した一人一人が兵士になったら、一人人の頭の中は何が起こっちゃうのか?
日本兵の口をして、「みんな死ぬんだ」って言わせるのは、別に戦争で死ぬことのみを意味してるわけじゃなくて、「どうしたって死ぬ」ってこと。じゃあ、なんで「戦争してるわけ?」
テレンスマリックがこの映画で答えを出すわけではなくて、よくわる戦争映画みたいに、「人間はおろかだ」ってことを「映像から見てわかれ」ということはやってない。
むしろ、映画らしくなく、「言葉」を使って説明しちゃう。
ところがその「言葉」がまたまた非日常的。
案外、深遠なテーマを扱ってるもんで、
「つまんない、眠い」の感想は別にいいんだけど、普段から哲学などに関心がなければ、もうその時点で見ないほうがいいかなあ。
それにしても、映画生活の評価が低くなくてよかったよかった。
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