駅 STATION (1981)
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究極の「察し」の美学!
2007/04/28
by
理屈屋
大変に地味な作品ですが、素晴らしいと思います。
倉本聰先生の脚本の力がスゴイです。舌を巻く!という感じです。
冒頭の別れのシーンがテーマなんですね。
で、ラストでキチンとそれに対する回答が出されると。
そしてその間、一見テーマとは関係なさそうな話が延々と続きます。だからボーと見ていると「何の話なの?」的疑問が起こってしまうかもしれません。
が、桐子の話になって漸く「テーマはそれで、今までの話は全部そのためにあったのだ」と、天からの啓示のように気づき、それまでのシーンが嵐のようにフラッシュバックすることになるでしょう。
いや、実際、健さんが過去のシーンを何度も繰り返し回想します。今考えると実に良くできています。
それにしても、そのテーマの示し方といい、人物達の背景といい、ほとんど説明をしないのに驚きます。むしろ恥ずかしがって語ろうとしていないという印象さえ受けます。
例えば主人公が妻と別れた事情とか、オリンピックに出場してどんな活躍をしたのか?とか、桐子はどういう経緯で男を待っているのか?とか、全く語りません。驚くほどです。「こんな映画アリか?」と思いますよ、たぶん。
これから見る人はその辺り、意識して見てみて下さい。
「ニッポンか?」と突っ込みたくなるかもしれませんよ。
この映画は究極の「察し」の美学を追求した作品でしょうね。だから主役の高倉健さんや倍賞千恵子さんが、厚みのない軽い役者さんだったら、全く大失敗の超駄作になっていたでしょう、きっと。
でも、この作品は私の見るところでは大成功です。
健さんにシビレます。
倍賞千恵子さんに、一撃で惚れてしまいます。
いしだあゆみさんの泣き笑い顔が忘れられません。
倉本聰先生を心から尊敬してしまいます。
演歌とか「察し」とかいった、日本人が昔持っていた(今も持ってるかもしれないけど)美しさを非常に感じます。
とっても泣ける、素晴らしい作品でありました。
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