トリプルX (2002)
»レビュー
スタイリッシュ
2007/11/08
by
BLACK
『ワイルド・スピード』のロブ・コーエン監督と『ワイルド・スピード』『リディック』のヴィン・ディーゼル主演で贈るニューヒーロー・アクション・アドベンチャー超大作。
アニメやコミックが大好きなヴィン・ディーゼルがまさにアニメチックなフィクション・ヒーローを演じるということで、私はかなり期待していたが、ヴィン自体は『ピッチブラック』や『ワイルド・スピード』の時のほうが生き生きしていたように見える。それでも彼の大熊のような肉体とスキンヘッドは、本作でも健在で光り輝いている(笑) タンクトップを着たヴィンは威圧感が凄い。
寡黙なアンチヒーローを演じていた『ピッチブラック』のヴィンとは違い、本作の彼はペラペラよく喋るので、『ピッチブラック』のヴィンを観てハマり本作を観ようとしている人はその点に注意してもらいたい。イメージが『ピッチブラック』と『トリプルX』の彼は全く違っているからね。あまりのギャップに幻滅しないよう(笑)
不穏な空気の中に圧倒的なパワーがあったリディックと、明らかにタフ・ガイなザンダー・ケイジはまさに対照的。製作年はけっこう近いんだけどね。
アクションシーンの迫力はさすがヴィン・ディーゼル、といった完成度で、ロブ監督の美麗な映像とヴィンの肉体が躍るアクションは見事なコントラストを創り上げています。前半はヴィン演じるザンダーが銃を持っていないがゆえに肉弾格闘アクションが多いが、後半になると銃を手に入れて撃ちまくります。だけど『コマンドー』のように、敵地に単身で乗り込んで暴れまくるわけではなく、大半がその状況を切り抜けるために戦うわけであって、自ら敵に挑んでいくのはラストだけです。アーノルド・シュワルツェネッガー主演の大ヒットアクション『コマンドー』は誘拐された愛娘を助けるために主人公が奮闘するストーリーですが、本作は悪玉が征服(破壊)を企むアムステルダムへの毒ガス噴射ロケット発射を防ぐと共に、惚れた女の命を救うために単身で戦うストーリー。どこか似ている気がする。差し詰め、シュワルツェネッガー二代目的な座に位置するヴィン・ディーゼル主演版『コマンドー』といったところか。まぁあのラストの大銃撃戦ほど派手なアクションは、本作には無いが。
評論家やファンなどが口を揃えて批判する、中盤の雪山滑走シーン。どのように考えても雪崩れてくる雪のほうが早いため、確実にザンダーは飲み込まれて死んでるはずなんですが、そこは映画。ザンダーのほうが早いという設定になっていて、例の如く雪崩ギリギリのところをスノーボードで滑っています。
「映画だし、主人公だからどうせ雪崩なんかに飲み込まれないだろ」とわかっていても、CGを駆使した雪崩が画面に押し寄せてくるシーンは迫力満点です。常に鳴り響くゴゴゴゴ....という轟音がより恐怖を煽ります。
この作品、興行収入的にもかなりヒットし、映画ファンの評価も割と高い映画なんですが、ヴィン・ディーゼルの現時点での最高傑作は『ピッチブラック』だと、筆者は思います。個人的には、酷評されている『リディック』も結構好きなんですが、『リディック』よりは『ブルドッグ』のほうが良い。『ピッチブラック』と『ブルドッグ』『トリプルX』の三作品を観ておけば、ヴィンがどういう役者なのかよくわかると思います。
スタイリッシュな映像のヒーロー・アクションが観たい人は、本作オススメです。オープニングからエンディングのスタッフロールまで、とにかくスタイリッシュ。
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