バンテージ・ポイント (2008)
»レビュー
スピード感溢れる佳作!
2008/03/08
by
とみしゅう
公開初日(3月8日)、近所のシネコンで鑑賞してきました。
予告編に心をつかまれて、この日を楽しみにしていたわけです。
アメリカ大統領暗殺という衝撃的な事件の真相を、現場に居合わせたさまざまな人物の視点を通じて描くという、なかなか凝った構成になっています。
予想外だったのは上映時間。
1時間40分というシンプルさですよ。
実際に観てみて判ったんですが、実にタイトな脚本なんですね。
事件の背景は最低限にしか説明されず(=登場人物のセリフで語られるのみ)、あくまでも「その日、その時、その場所で起こったこと」しか描かれないわけです。
テレビ局のディレクター、シークレットサービス、刑事、観光客、etc.
異なる立場の人間が、異なる場所から目撃した事件の断片。
それぞれが組み合わさるにつれて見えてくる、この事件の本当の風景は何なのか?
いわゆる「どんでん返し」という感じではなく、むしろ細かい伏線をきちんと解明していく丁寧な作りになっています。
前述のとおり「そのときに起こった出来事」しか描かれていないので、すべての「なぜ?」が明らかになるわけではありません。
が、しかし、それはこの映画の持つリアリズムの一端として、意図的に行われていることなのでしょう。
別段不満に感じるポイントではありません。
関係者たちが見た/体験した事件は、その全体図の一部でしかありません。
そのすべてを知り得るのは、「神の視点」を持つ観客しかいないわけです。
何度も繰り返される「12:00からの物語」で、ひとつの謎が解明され、また新たな謎が生み出される。
そのすべてが交差するラストの展開は、実に見応えがあります。
花粉症に悩まされるかたも多い時期ですが、そんな憂さも吹き飛ぶような作品になっていると思いますよ。
ぜひ劇場へ足を運んでみてください♪
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