やわらかい手 (2007)
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ロンドンをイカせる掌
2007/12/10
by
くりふ
導入部がベタな展開で、その後、いわゆる『難病モノ』とも言える、やや寒くて暗い演出で進むので、滅入りました。が、そんな状況から主人公の未亡人マギーが、淡々と見えつつも、なりふり構わず問題解決に取り組むさまに、徐々に共感をおぼえ、最後は彼女のファンになってしまいました。ヤバイ、あの風俗店を見つけたら、男どもの行列に並んでしまいそうだ(笑)。
私は主演M・フェイスフルに関しては、あまり知らず、
60年代のポップ・アイコンであり、「あの胸にもういちど」で、
「ルパン三世」峰不二子のモデルといわれる姿をしていたり
(現在、渋谷で限定レイトショー公開中。見てみようかな)、
「テルマ&ルイーズ」で流された名曲、
「ルーシー・ジョーダンのバラード」を歌っていたり、
…という位しか知識や接点がないのですが、
過去について知らなくとも、本作にてなかなか、
枯れても力強く思える彼女の魅力を、味わえました。
原題は「イリーナの掌」ですが、このワケが面白いんですね。
監督によると本作のアイデアは、
日本の性風俗産業のドキュメンタリーで描かれた、
とあるサービスから思いついたとか。
私も確か、80年代に雑誌で読んだ記憶があるのですが、
『とある場所に穴』を用意した、とある微妙なハンドジョブ。
こんなんで気持ちいいもんなんだろか? なんて思いましたが、
今では絶滅してると思うので、試しといてもよかったかな(笑)。
…で、日本が誇ったサービスが現代のロンドンに復活(笑)し、
なんで、そこに60過ぎのM・フェイスフルが絡むのかは、
本編にてなかなか面白く、描かれておるのですね。
物語そのものは、ステレオタイプといってしまえばそうですね。
が、マギーの心の動きと行動や、彼女を『雇った』はずの男が、
彼女の『掌』によってどう変わってゆくか、
という辺りをみてゆくと、地味でシビアな展開ではあっても、
キモチが段々と暖かくなれるのでは、という気がします。
ある命を救うべく奔走するマギーが、
その他の命の『元』をムダに消費させることで、
それを実現しようとする構図が、何やら皮肉で面白かった。
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