ブレイブ ワン (2007)
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復讐者に憐れみを
2007/11/14
by
次男坊
「彼女の選択を許せますか?」と訊かれれば即座に「許せません。」と答えます。
しかし映画としては許せます。
復讐劇と言うより“ゴミ掃除”の映画でしたね。(この辺りは正に「狼よさらば」!)
当然ながら、婚約者の命を奪ったゴロツキへの復讐であっても殺人は法的に許されませんが、主人公が法を破ることを承知の上で私刑を下すのであれば映画としては許せる行為です。
しかし、ジョディ・フォスター演じる主人公が殺人にとりつかれ“ゴミ掃除”に精を出すと“復讐者への憐れみ”は消え去ります。
目には目を、暴力には暴力を、毒をもって毒を制すアメリカ社会の危うさが凝縮された作品であり、決して銃社会を肯定した映画ではないと思います。
主人公の行動は許せなくても、このような事件が実際に起こり得る、アメリカ社会の危険性を提示した作品として評価できます。
マーサー刑事が事件の核心に迫る展開はスリリングで見応えがあり、ニール・ジョーダンの演出を堪能しました。
しかし、彼女の選択より許せないのは、ラストでの彼(マーサー刑事)の選択です。あの選択をさせるには彼の描き方が余りにも不充分と言わざるを得ません。
しかもあの結末では、銃社会や暴力を肯定した映画という誤解を与えかねないと心配になりました。
また、ゴロツキが殺される場面でカタルシスを感じてしまう自分自身の良識も疑いたくなりました。いろんな問題を提起する映画です。
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