街のあかり (2006)
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自然な現実味
2008/05/12
by
bluebird
全てが、ミニマル。
最小限の動き、最小限の台詞。
余計なものを排除した風景。
それらが、彼独特の映画を創りだす。
だからといって、映画が、
無味乾燥なものになるかと言えば、そうではない。
抑揚を抑えた演技は、人の心の変化とは、
音も立てずに起こることを、思いださせる。
動きのないようにみえる映像は、
一瞬の積み重ねで、時間は作られていることを、
改めて、突き付けてくる。
彼が参加した、「30ミニッツ」というオムニバス。
どの映画が、彼のつくったものなのか、思いだせなかった。
でも、一枚写真を見たら、ほとんどを思いだした。
内容全てではなく、断片的な、
ストーリーと映像。
独特の、映画に流れる色と空気。
登場人物の顔、表情、動き。
冬の長い北の国独特の、
人と街の陰と闇。
そして、こんなに静かに終わってしまう映画は、なかなかない。
ただ淡々としていて、「えっ?」って思うヒマなく、
エンドロールが流れ出す。
きっと、全てはこんなものなんだと思う。
劇的なことがある訳でなく、ない事が悲しいということでなく、
一瞬前のつづきとして、ごく淡々と次の一瞬がくる。
それを自然に繰り返されることが、
地に足をつけた、現実なのだ。
突拍子に、やってくることではなく。
負け犬3部作の最終章らしいが、
少なくとも、この映画には、救いがある。
未来がある。
好きだという人が多い理由が分かった。
ちょっと、この監督の作品、全て観てみよう。
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