リーピング (2007)
»レビュー
重た〜い少女、現る
2007/05/31
by
くりふ
古典ホラーを現代風に語り直す、という作風が強いダークキャッスル作品。何とな〜く毎回、観ております。傑作は期待できないけど小腹がすいた時ちょうどいい感じなんですよね。今回はリメイクでなくオリジナル・ストーリーでした。
ホラーというより、スーパーヒロイン誕生物語というような読後感でした。様々な過去作品が思い浮かぶ内容でしたが、ダークキャッスルの場合、それを挙げるのは貶めることにならないでしょう。個人的には「アンブレイカブル」×「サイレントヒル」という印象。主人公キャサリンが背負う物語は「サイン」のよう。作り手はそういう慨視感は土俵に過ぎぬと割り切り、その上でどれだけリーズナブルに楽しめる映画にするか、に腐心しているように感じます。イタリアパチモンゾンビ魂というか(わかんねってばそんな造語)。
S・ホプキンス監督はちとホラー向きではないなと思いました。ビックリは少しありますが、怖がらせるのは不得意かと。肝試しのお化け役はやらない方がよいでしょう。が、大ヒットドラマ「24」で鍛えた盛り上げ力は、山場を迎えるところできちんと発揮されていて、特に全イナゴ決起大会のシーンは適度なVFXとあいまって、キンチョール噴霧したくなるよなキボチワルイど迫力があります。そして、スワンク姐さんがイナゴウエーブに思い切り背中をどつかれ、宙を舞ってコケるところは町一番の見せ場です。
終末戦争的なスケール感はないですね。アメリカ南部の小さなご町内で起きる、猟奇で内輪な物語。『10の災い』は元々、人類が終末を迎える予兆ではなく、神の言うこと聞かないヤツへの段階別お仕置き(嫌がらせ?)のようなものですが、ナゼそれが起こるかの原因は、すっ飛ばすのかと思ったら意外にも明らかになります。しかし、謎解きを見せてゆくバランスは悪いようです。原因がああいうことなら、町の人々に関する裏表をもっと描いておかないと説得力がないと思った。『反対派』もいたはずだろうし。描くほどに中途段階ネタバレ度が増すので難しいとこでしょうけど。まあ全体に、ツッコミどころ豊富なのはもう、お約束の域という感じですけれど。
ルイジアナの森や沼など、美しいロケに見応えがあり、それだけで得した気分になります。と、イナゴ大会を頂点としてVFXの完成度も高く、物語に馴染んでおり一見の価値あり。
おそらく続編はないでしょうが、あるとしたら今度は『対決篇』になるでしょうから、面白くなりそうではあります。さてその時『母』はどちらの味方につくのやら?
しかしローレンちゃんて毎月ああ多いんじゃ、来たらバケツとかぶら下げとかないと手当て大変そう。チラシ表面のコピー「イナゴ少女、現る」より裏面「虫とか出しちゃうよ」の方で大笑いしましたが、「経血とか出しちゃうよ」だったら男にゃものすげホラーッす。
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