スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ (2007)
»レビュー
「かっこいい」でいいじゃない。
2007/09/30
by
りんぼ
予告を見た時は「キル・ビル1」のようなものかと思ったのだが、見終わった印象は随分と違う。出鱈目映画という点は共通している。源平ウエスタンに台詞は英語だし、嘗ての邦画の無国籍映画のようでもある。しかし「デスプルーフ」のようなオマージュを主軸にしているものとも違う感じだ。自分が感じたのはかっこいいものの寄せ集めという印象だ。
この映画はリアリティが薄い。その誤魔化した分がそっくりこの映画のスタイルになっている。純粋にアクション映画とだけ見るのでもいいだろう。そういう世界観だと話そのものが破綻をきたすことが多いのだが、この映画は予想以上に話がしっかりしている。逆にしっかりし過ぎていて、それ自体が意外に思える変な映画だ。
この映画にタランティーノが出ているが、ここまでしっかりとした役回りで出るとは思わなかった。もっと友情出演程度かと思ったが、これがかなりおいしい役どころ。彼目当ての観客には良いかもしれない。
当たり前ながら彼の英語と日本人役者の発音には差がある。しかし、この映画はそれも完全に狙っているだろうし、そう考えると英語圏の人が見た方が楽しめるのかもしれない。また、明らかにハリウッド映画のパロディと思える部分も数多く見受けられた。保安官は某有名ファンタジーのキャラから来ているだろうし、清盛の風体は有名活劇映画のキャラそっくりだ。それ以外にも色々と狙っていると思われる箇所がある。それら全てをひっくるめて楽しめるかどうかが、この映画の好き嫌いを分けるところかもしれない。
この世界観の利点は登場人物をいじれることだろう。世界観がしっかりし過ぎているとリアリティの無い人物は浮いてしまう。だが、この世界観なら何でもありで、突飛な行動が許容出来る。特に平清盛や、弁慶といった濃いキャラが居てこの世界はバランスが取れる。義経のかっこよさが引き立つのもこの舞台だから。逆を返すと普通の人があまり居ない。
それでありながら、親を亡くす悲しみや、憎しみなど、野望が剥き出しの世界でありながら、人情話をベースに持っているのはちょっと意外だった。もっと考え無しにガンマンとチャンバラするのかと思ったが泣けるところもある。
とはいっても、やはりこの映画は「かっこいい」が基本にある映画だ。この映画を「かっこいい」と思えるかどうかは人により違うだろうが、私は彼らを「かっこいい」と思った。
1人がこのレビューに共感したと評価しています。
※ユーザー登録すると、レビューを評価できるようになります。
返信を投稿
Copyright©2009 USEN GROUP All Rights Reserved.



![DVD「SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]」](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51qO4AHyGdL._SL75_.jpg)
![DVD「SUKIYAKI WESTERN ジャンゴ スタンダード・エディション [DVD]」](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Rlf-rFPLL._SL75_.jpg)




