それでもボクはやってない (2007)
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冤罪の恐怖
2008/05/01
by
牧坂満
2007年の邦画ベスト1としてキネマ旬報に投稿しました。2月下旬号が「決算特集号」なので私の寸評が掲載されるかもしれないかと思っていましたが残念ながらボツになったようです。冤罪が生まれてしまう構図がこの映画で描かれています。多忙過ぎる警察官は「踊る大捜査線・シリーズ」の所轄警察官で分かりますが、取り調べを行う警察官も初めに有罪ありきで被疑者を追いこんでいくのも彼らが多忙過ぎるからくるのでしょう。事実、鹿児島県の選挙違反冤罪もこういった現状から生まれてしまったのではないでしょうか。
被疑者の意見には耳を貸さずに中途半端な取り調べで書類作成をして、被疑者はベルトコンベアーに乗せられたように検察送りとなります。検察官は裁判では有罪を勝ち取るのが宿命であり、出世を考える裁判官は人生経験にも乏しく、被疑者の反省態度だけで量刑を判断する。逆説ですが、女子高校生コンクリート詰めの殺人犯は法廷で泣きじゃくり僅かの刑期でシャバに出て来ますが、直ぐに同じ罪状でお縄になります。
冤罪は裁判制度が未熟な開発途上国の問題と思っていましたが、顧問弁護士などの知り合いもいない一般人は国家権力によると虫けらのように捻られてしまう怖さを描いた名画です。PS…キネマ旬報で主演男優賞を受賞した「ボク」のナチュラルな演技が見事でした。
【立川シネコン】劇場鑑賞
【民放地上波TV】鑑賞
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