二人日和 (2004)
»レビュー
枯山水のような演技が見事
2008/05/16
by
牧坂満
人生を共に重ねてきた夫婦を優しい眼差しで見つめた叙情溢れる名画です。京都の四季折々の風景を織りまぜながら、伝統の神祇装束司を稼業に四条通りの京町家で暮らす普通の夫婦の日常生活と、静謐な純愛の姿を描いています。
京都に残っている湧水、梨木神社の“染井の名水”や満開の桜並木が続く支流の賀茂川、そして本流の鴨川、四条通りに河原町、京都大学といったように、古都京都の原風景を舞台に、老夫婦の深い絆を通して生と死を見つめながら、若き京都大学生二人の愛のかたちを絡ませています。本作品に込められた、かけがえのない愛のメッセージはレビューにもあるように、多くの人々の共感を呼んだようです。素人の私が見ても見事な色遣いだった神祇衣装は主人公の最高作品でした。そして、それは人生の伴侶のためだけに捧げられる。
頑なに伝統を守り通すプライドの高い神祇装束司の職人気質と、余命幾許もない妻への繊細な気遣いを見せる理想の主人役を演じるのは、「燃えよ剣」や「新選組血風録」で土方歳三役をした栗塚旭。外柔内剛型の理想の日本女性像を演じるのは彼女のデビュー作だった「破戒」のヒロイン名を芸名にした藤村志保。二人共に老境に入った味わい深い、枯れた山水画のような演技が見事。TVドラマ「菊次郎とサキ」以来、御贔屓にしている賀集利樹、その恋人役の新人・山内明日も新鮮な魅力を放っています。
【BSイレブン・高野悦子映画劇場】鑑賞
3人がこのレビューに共感したと評価しています。
※ユーザー登録すると、レビューを評価できるようになります。
返信を投稿
Copyright©2009 USEN GROUP All Rights Reserved.

![DVD「二人日和 [DVD]」](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51mq2AItk4L._SL75_.jpg)




