天空の草原のナンサ (2005) »レビュー

神様で遊んじゃダメ

60点 2007/01/18 by アキラ

天空の草原のナンサ

”黄色い犬の洞窟”って内容に忠実な原題を安っぽいオリエンタリズムで臭いタイトルに塗り替えやがって。こりゃ人物の重要度を示した”暖”を『故郷の香り』なんて無意味なタイトルに変えたのと同じで旅行代理店の浅はかな思惑だろうな。標高高いモンゴルの草原にいらっしゃいって所か。下らん商業主義で作る側の意図を曲げるのはやめて欲しいね。このダバー二作目は前作より更に商業色が強くなってる訳だけど。これを見て連想したのはケストナー原作の『点子ちゃんとアントン』『エミールと探偵たち』『飛ぶ教室』等の子供向けドイツ映画。資本元も監督が学んだフィールドもドイツだから当たり前なのかも。

前作同様に土着信仰や風習がさり気なく挿入されるが、今回はより文明の利器が取り入れられている。高地ならではの強風を利用し風力発電で電球を灯したり父がバイクで出かけたり。柄杓の件はさり気なく文明への皮肉が利いてる。軽くて便利と思いきやプラスチック製は熱に弱いから鍋に入れたら溶けちゃう。留守番のシーンで末っ子が陶器の人形をいじってると真ん中の子が来て「神様で遊んじゃダメ」日本の神道みたいな偶像崇拝がある訳だ。そう思うと妙に親近感が湧いたりもする。メインの話は長女が拾って来た犬を飼うか否かで家族がもめるって話で無難にまとまってはいる。ただ、風土に関しては説明不足の所が少々あった。もう少し掘り下げてもいい。これならミハルコフの『ウルガ』の方が遊牧民と文明の対比を描けてる。

 

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