スペース カウボーイ (2000) »レビュー

人は身の丈にあった世界で生きるべき?

70点 2005/06/19 by 理屈屋

宇宙に行けなかった過去を持つ、元飛行士のおじいちゃん達が、古ーい人工衛星を修理するために宇宙に行くっていう、ちょっとひねったアイデアのお話です。
年寄りをなめんな、とか、宇宙のスリルに満ちた冒険、とか、かなわなかった夢の実現、とか、東西冷戦の負の遺産と政治的解決、みたいなところが描かれていくんですが、私的に一番感じたことは、人間って、全然、テクノロジーやシステムについて行けてないんじゃないの?ってことでした。
なんちゅうか、人間って、まだまだ凄ーく動物に近い存在で、コンピュータを使ったり、高度な政治システムやら社会構造を構成したりするほど、進化してないんじゃないっすかね。
この映画に出てくるおじいちゃん達を見てると、とーてもローテクなんだけど、いろいろ工夫してたり、イキイキしてて、とっても人間らしい。
それに対して、若い飛行士達や技術者やその上司は、高度な技術や機械やシステムを利用してはいるものの、むしろ機械やシステムに使われちゃってる。機械がダメって言ったらそれに従うだけだったり、人間性があまり感じられない。
キーボードを叩くサル、なんて言葉がありますけど、現代人はまさにそんな感じがします。
あることが出来るようになったからって、そのほうが理想的だからって、直ちにそうすべきかどうか疑問だなあって思います。
これが理想、これが素晴らしい、とか頭で考えるより、体や本性にそれが合ってるかどうか考えないとダメかなって、思っちゃう。
人間って、物理の法則やら物質や宇宙のことなんかは一生懸命追求して来たけど、それと関わる人間のこと、自分自身の命や心のことって、ほとんど全く追求してきてないんじゃないっすかね。
映画の本筋とはちょっと違うところで、思わぬ感慨に浸る私ではありました。
映画は、ユーモラスで、ハラハラドキドキの面白い物語でした。

 

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