夜顔 [DVD]

『夜顔 [DVD]』を価格比較。★★★(63点)『夜顔』に対するみんなのクチコミ情報などもあります。

夜顔 [DVD]
62点
監督 マノエル・ド・オリヴェイラ
発売日 2008年9月26日
定価 3,990円(税込)

 

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商品詳細情報

販売元 ジーダス
発売日 2008年9月26日
リージョン 2
ディスク枚数 1
形式 DVD

映画生活ユーザーによる「夜顔」のレビュー

  • 90点 お客様は変わったお方

    2008-02-03  by Mの隠し玉

     本作への予習として”昼顔”(’67)を何十年かぶりにDVDで再鑑賞した。最初に観た時は高校生の頃だったと思うけど、一筋縄ではいかぬルイス・ブニュエル作品のこともあり、この位の年月を経ると映画の表情が与える印象はだいぶ違ってしまう。その間の時の流れが、ブニュエル作品を継いだ本作の中で歳を重ねた男女が再会する迄の空隙に重なって何とも不思議な感覚がスクリーンを包み込む。M・オリヴェイラはこの時空の隔たりをしっとりと流れる70分の映像の中にさらりと取込んでしまう。
     幕間に挿入されるパリの街の点景に、そしてふたりが食事を共にするレストランの佇まいに濃密な映画の空気感が漂う。同じオリヴェィラの“階段通りの人々”('94)の舞台となったリスボンが現実の街から乖離していたように、ここに登場するパリもまた映画の想念の中にプッカリと浮いた仮想の空間のようだ。その街で老人となった男は再びかつての友人の妻を追いかけ、彼女はつきまとう男を疎ましく邪見に扱う。”昼顔”をなぞるが如き男女の様相が密やかな緊迫感を抱えつつ繰り返されるが、ふたりの接触で新たに展開すべき物語は少しも前へと進もうとはしない。ただ、男に向かって女が発したひとつの質問が答えのないまま宙に残されるのみとなる。
     小粋な趣向のサプライズを残して映画は幕切れとなるが、その時レストランのウェイター達がこもごもに口にする「あのお客様は変わったお方だ」なる呟きは、このとき齢97歳になった監督の、ルイス・ブニュエルに対しての、そしてこのふたりの作家の目配せに映画の魅力の深淵を垣間みる観客への慈愛を込めた語りかけに違いない。美しきパリの夜での再会にいたる数コマは、観終わって日々が経つにつれ映画的記憶となってその濃厚さを増すばかりなのだ。
     ヒロインにカトリーヌ・ドヌーブの再登場がなかったのは残念だけど、無粋にも<前作>を見直してしまった輩の余計なる邪念であったかも知れない。

  • 30点 『昼顔』観てから行ったのに…

    2008-07-25  by のびた

    しかし、困った。この作品を観るにあたって、昨晩『昼顔』を借りて、わざわざ鑑賞し直したのに、この映画は何だろう。どうして今頃、続きを作る気になったのか。そして、この内容で作る意味はあったのか。僕は限りなく、困惑している。

    そもそも、『昼顔』を観直したが、現実と幻想が境目無く繰り広げられる物語に、終始幻惑されっぱなしで、結局よく分らなかったのだ。セヴリーヌ(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、夫を愛してはいるが、どうも不感症らしい。その愛ゆえに、他の男と関係を持つために、昼間だけ娼館で働く。
    これが分からない。
    他の男と関係することで、どうして夫への愛を燃え上がらせることになるのか。サド・マゾのようなことも言っていた気がするが、それは尚更僕には理解できない。

    『夜顔』では、ミッシェル・ピコリ(『昼顔』と同じ役)が、若いバーテン相手に、その頃のセヴリーヌの心を代弁していたが、今更、謎解きでもあるまい。まあ、納得できなくもないが、答えはやはり、『昼顔』の中から、見つけるべきだろう。

    『夜顔』はセヴリーヌの秘密を、アンリが夫に言ったかどうか、それがひとつの鍵にもなっているが、その問題でさえ、ラストでも、うやむやである。もう一度、それを観客に考えさせるのなら、益々、この映画の意味が分からない。それこそ、『昼顔』だけで十分であろう。せめて、セヴリーヌ役ももう一度、ドヌーブが演じてくれていたなら、感慨もひとしおだっただろうに。

    ブニュエル監督へのオマージュとあるが、それはどのに辺りに現われているのだろう。
    鶏かな?

    まあ、ともかく僕は全くダメでした。

  • 60点 再会するだけ

    2008-01-09  by アキラ

    昨年のフランス映画祭でパスしたオリヴェイラ作品がNFCから徒歩2分程度の所にあるテアトルシネマでロードショーされていたから、ついでに寄ってみました。『昼顔』の続編とはいえオリヴェイラ作品だから娯楽性は全く期待できないと思っていたら意外にもマトモな内容。現実と同様にお話も前作から38年が経過した現代が舞台。老いたアンリと未亡人になったセヴリーヌ。避けられて追い回しながらもマイペースで接するアンリの姿には何故か惹かれるものがあります。酒の飲み方ひとつにも自分なりのこだわりを持ち孤独な訳でもないが過去を追い回す。やはり多少疾しい関係でも自分の過去を知る相手とは親しくしたいもの。同世代の仲間に先立たれ長生きしてる老人は特にそうなんだろうなと等身大オリヴェイラを感じてしまいます。

    やはりブニュエル作品へのオマージュには鶏が鉄板。『忘れられた人々』や『自由の幻想』という主要作品には実に印象的に登場するが全作通して登場する率は実は20%程度。逆に云えば、それだけこれらの作品が印象深いって所でしょうか。話の展開としてはほとんど何も起らないに等しく、前作を思い出としてなぞる登場人物たちのその後でしかない話だが、それだけ前作をはじめとするブニュエル作品に対する敬服にも似た思い入れの強さを感じます。描き方の隅々まで登場人物への愛情があって、「やはりコイツはこういう年の重ね方をしたか」と些細な行動にも前作との一貫性と熟練が滲む芝居に妙に嬉しくなりました。大して言葉も交わさず黙々と高級料理を食べるシーンに感じたのは緊張というより懐かしい相手とゆっくり交わろうとする安心感。

  • 90点 久しぶりにまとも

    2008-04-17  by Baad

    オリヴェイラの映画としては久しぶりにバランスよく分かりやすい映画。ただし、大人の映画ですし、びっくりするような展開もありません。

    ブニュエルの「昼顔」がモチーフですが、題材への切り込み方はオリヴェイラの方が深いようです。ブニュエルはきわどい題材を扱っている割にはご本人の恋愛への許容度はとりたてて大きくはなさそうで、そのへんで若者にも受けるし安心してみていられるのだろうと思うのですが、オリヴェイラは懐が深いですね。この題材に関してはオリヴェイラの勝ち、かな。
    ただ、オリヴェイラは作品によって分かりやすさの程度がえらく違うので、割と安定して安心してみられるブニュエルと違って、映画館に行くのは毎回賭けですね。今回は劇場で見て正解でした。

    真剣勝負の愛というのは、場合によっては周囲に深い傷を残すこともあるわけで、その残骸の最後の燃えさしを描いたとしても、簡単に結論がでないのは当然と言えば当然。
    ドヌーヴを使わなかったのも正解でしたし、なによりも、ミッシェル・ピコリが「家路」よりさらに増して魅力的だったのが嬉しかった。

  • 30点 ぷっつん監督のぷっつん映画

    2008-02-24  by 未登録ユーザodys

    「昼顔」はだいぶ前に見たのでよく覚えておらず、かといって見直すほどの根性もなく、何となく映画館に足を運びました。

    途中まではそれなりに見せる展開でしたが、最後で台無し。なんだ、こりゃ、ですよ。まさかフィルムを買うカネがなかったから、なんて言うんじゃないでしょうね(笑)。一昔前、「ぷっつん」という言葉がはやって、「ぷっつん女優」なんていう風に使われたけれど、それでいけば「ぷっつん監督」かな。トシのせいでしょうけどね。

    「巨匠だった」というのと「巨匠である」というのは全然別物だと、あらためて感じさせられました。

  • 60点 2人の、食事=情事

    2008-10-28  by ゼーン

    あー、言ったの、言わないの?
    箱の中身はそんなに驚愕?
    雄鶏かよ。

    サド、マゾ、性癖、そっちの方にも興味をそそられましたが、自分はバーのマスターの立場でしかありません。

    いろんな想像はしましたが、謎は謎でよいです。

  • 70点 昼顔を観てからどうぞ

    2008-06-22  by バグース

    恐らく「昼顔」を観ないで、これだけを観たら、何がなんだか分からない映画となるでしょう。

    今回「夜顔」に引き続き鑑賞したせいもあり、マズマズ満足の70点としました。

    一種の謎解きの作品にもなっており、バーテンダーに話す「昼顔」についての分析は、小生の解釈と同じです。
    それでも、なお且つ謎は残っており(特に箱の中身)、色々自分で解釈してみる事をお勧めします。小生独自の解釈はありますが、合っているかどうか自信度は60%程度。(←Hな想像です)

    最後があっけないのと、ドヌーブでないのがチョット不満でしたが、パリのムードは十分楽しめました。

    蛇足:最近パリに行った女房殿の言うには、あのホテルはあの場所に本当にあるそうです。

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