父親たちの星条旗 (特別版)

『父親たちの星条旗 (特別版)』を価格比較。★★★☆(75点)『父親たちの星条旗』に対するみんなのクチコミ情報などもあります。

父親たちの星条旗 (特別版)
74点
監督 クリント・イーストウッド
出演 ライアン・フィリップ,ジェシー・ブラッドフォード,アダム・ビーチ,バリー・ペッパー,ジョン・ベンジャミン・ヒッキー
発売日 2007年5月3日
定価 3,980円(税込)

 

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父親たちの星条旗 (特別版) まとめて売る

amazon.co.jpによる解説

太平洋戦争末期、硫黄島に上陸した米軍は日本軍の壮絶な攻めに苦戦をしいられつつも、圧倒的な戦力で山の頂上に星条旗を立てた。その写真は米国の勝利を映し出し、旗を立てた3人は、帰国すると英雄となっていた。しかし、そこには写真に映らない事実があり、それは政府の都合で封印されてしまう。戦費のために米軍の広告塔になった生還者たち。しかし、彼らは硫黄島で仲間を多く亡くし、死と背中合わせの体験をし、その精神的なダメージは大きかった。そんな彼らだったが、国は彼らを徹底的に利用しようとする…。
硫黄島での米国と日本の闘いを、米国側と日本側から描いたクリント・イーストウッド監督による2部作の米国編。戦争シーンのすさまじさは、『プライベート・ライアン』を彷彿させるが、戦争によって傷ついた兵士の心をエピソードの積み重ねでていねいに綴り、戦争がもたらした悲劇をあぶりだす。硫黄島であった悲惨な経験と、帰国後、彼らが政府から受けた扱いの醜さ、それがどんなに兵士たちを苦しめたかという事実が、激しさと静けさをバランスよく配した演出で、見る者の心に静かに浸透していく。出演はライアン・フィリップ、ジェイミー・ベル、アダム・ビーチ、バリー・ペッパーなど。本作を見ると必ず日本編『硫黄島からの手紙』を見たくなること必至。これだけでの十分傑作と呼べるにふさわしい作品だが、『硫黄島からの手紙』を見て、初めてこの闘いの真意が明らかにされる作りになっているところは、さすがイーストウッド監督。うまい!とうなるばかりだ。(斎藤香)

商品詳細情報

販売元 ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日 2007年5月3日
リージョン 2
ディスク枚数 2
形式 DVD

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映画生活ユーザーによる「父親たちの星条旗」のレビュー

  • 100点 不条理な戦争の真実

    2008-04-18  by 牧坂満

     硫黄島守備隊を指揮する栗林忠道中将は、昭和19年6月に硫黄島に赴任するときに東条英機首相から“どうかアッツ島のように戦ってくれ”と言われたといいます。増援は出来ないから玉砕するまで戦えという命令です。

     当時の戦線はサイパン、グアムなどから、スーパーフォートレス(超空の要塞)の異名を取るB29が護衛戦闘機がないまま爆撃機単独で日本国土を空襲していたのです。日本本土を往復する戦闘機の航続距離を考えれば絶対に必要な戦略拠点が硫黄島だった訳です。

     映画は、日米にとっての重要戦略ポイントとなった硫黄島の摺鉢山に星条旗を掲げるアメリカ軍海兵隊員たちの有名な写真を中心に不条理な戦争の真実を訴えます。六人の海兵隊員たちは英雄として凱旋帰国するのですが、戦時国債を販売するために広告塔として利用されてしまうことの虚しさが印象的でした。よって、ヒロイズムに酔いたい方にはお薦め出来ません。

     この映画には英雄などは登場しません。海兵隊員も硫黄島守備隊の日本兵たちも、ごく普通の一般人でしかありません。(左記の日本兵は別に撮られた映画「硫黄島からの手紙」)イーストウッド監督の冷徹な視線は、それらを描くことによって戦争に正義など存在しないことを訴えてきます。

     映画の構成で見事なのは、帰国した海兵隊員たちの回想によって、戦闘の真実が赤裸々に解明されていくことにあり、フラシュバックを上手く活用しています。強力火器による艦砲一斉射撃は超弩級の迫力ですが、攻防戦の戦場の実態は淡々と描かれます。それは戦争が不条理な流血であり、虚しい消耗戦であることを語るのです。

     私の青春時代のヒーローは現存する世界屈指の映画作家となりました。

  • 90点 Welcome to Iwojima...

    2006-11-17  by 未登録ユーザヘビメタさん

    1.ストーリー
    おそらく皆さんがどこかで目にした事のある「あの写真」、硫黄島に星条旗を今まさに立てようとしている米兵のあのsymbolicな写真を入り口に、硫黄島上陸作戦の真実に迫っていきます。劇中ではあの写真が撮られた経緯はもちろん、米軍ではなく米兵の視点から見た戦場の様相、あの写真にまつわる人物の本国での扱い、そして彼らのその後が、巧みに時系列をシャッフルしながら描かれていきます。まずもってこのシャッフルが自然で、大幅に時間を隔てて目まぐるしく前後する割には分かりやすく、最終的には観客の中でストーリーが時系列的にも、相関性のうえでもきちんと整理されるように仕上げられている点に感嘆します。原作を読んでいないのだけど、かなり映画としても練られてるなあ。

    2.客観的な視点
    かなりリアルだと感じます。ご都合主義的な展開もないし、過度に感情移入して描かれることもなく、ただ客観的に事実が描かれている。メインのキャストがいるも、そこに感情を抱くのはあくまでも観客であって、監督の感情が刷り込まれているのではない。言い換えると、そこに描かれる特定のキャストにある種の感情を抱くとしてもそれは必然ではなく、したがって見る人によってそこら辺の感情はばらばらになると思います。

    3.リアルな視点
    映画を見て気づくことなんですが、圧倒的に米兵がやられてるんですよね。実際にも米側2.8万余りvs日本側2万人余りの戦死者を出しているので、米軍側の被弾が多いのは分かるんですが、劇中ではそれこそ10:1か10:2くらいで米兵が死んでいきます。これは、おそらくは米"軍”の視点ではなく飽くまで戦場にいた米”兵”の視点から撮られているためではないでしょうか。もちろんアメリカ軍の攻撃によってたくさんの日本兵の死があったはずなのですが、それは艦砲射撃によるものだったり、戦闘機/攻撃機によるものだったり、迫撃砲によるものだったり、米兵の視界内で死ぬことは少なかったんじゃないか。対して同胞の死は、それが遠くからの砲撃によるものであっても、自分の視界内で吹っ飛び、血を流していくから、嫌でもたくさんの死を目の当たりにする。これまでの多くの「ランボー」的映画とは大違いです。

    4.リアルな死体
    ちなみにリアルさのもう一つの表現として、死体のリアルさはこれまで観たどの映画よりもリアルです。血がドロドロ…そんなもんじゃない。ネットで死体写真を見あさっている人なら分かると思うんだけど、人間の脂肪は真っ白ではないし、血は赤というよりも黒に近く、筋肉が弛緩した死体のとるポーズは明らかに生きている生物のそれではない。スプラッター映画に描かれるようにドラマチックでもないし、むしろ「奇妙」な印象を与える死体。そんなリアルな死体がバンバン映像として登場します。僕は「男たちの大和」でこの点が非常に不満だったんだけど、この作品はすごい。日本では成人指定かかってないけど、ヨーロッパの国々では絶対制限を受ける内容です。

    5.映像・音響
    あんまりここら辺は詳しくないのでコメントが難しいんですが、少なくとも気になったり突っ込んだりするようなシーンはありませんでした。戦闘シーンでは日本軍の機銃や砲身だけが映っていて、あれはアメリカ側の視点から見るとかなり不気味です。その後ろで操作している日本兵が意図的に描かれていないので、あたかも兵器自体がひっそりと息を殺して米兵を狙っているような印象を与え、あれはかなり有効な表現方法だったんじゃないかな。
    音響に関しては、これは是非映画館で観ていただきたい映画ですね。戦場においても音は必ずしも前からするわけではなく、背後や左右からの音が効果的に使われていました。それと、枝葉の部分ではありますが、”Welcome to Iwojima”で始まる日本軍による放送(あえて米兵が好きそうな音楽を流して郷愁の念を強くさせ、更には恋人が浮気してるんじゃないかと不安がらせる情報戦略)が面白かったですね。

    6.次作への期待
    本編上映の後に、次作「硫黄島からの手紙」の予告編が流れたんですが、これがまたかなり期待大なんですな。今度は日本軍(日本兵?)側の視点から描かれるようで、日本人としては否応なしにこちらにも関心を寄せてしまいます。特に今作を観て、かつてよくハリウッド映画にあった「日本文化勘違い映画」でないだろうとの信頼はもてるので、安心して観に行くことが出来そうです。
    でもさ、ふと考えたんだけど、そんな日本視点で描いた映画、日本以外で上映されるのかな?しかも、ばっちり日本語で台詞まわしてたから、アメリカ本国で上映するにしても吹き替えか字幕でしょ。硫黄島なんてヨーロッパ人は聞いたこともないだろうし、せっかくクリントイーストウッド監督が精魂込めて作ってくれた作品だけど、興業成績が気になります。

    7.アメリカ映画で描かれることの恥
    一緒に見ていた友達と、映画を見終わった後にスキヤでマグロユッケ丼を食べながら話したことなんですけど、次作が良ければ良いほど、これが日本映画ではないということの意味を考えさせられますよね。男たちの大和はそれなりに良かった(甘めに90点つけちゃった)けど、正直に申し上げて日本映画ってクソ映画が多すぎ。予算の問題を逃げ口上にするのもいい加減にして欲しいし、予算が少ないからって言い訳するんだったら、映画館の入場料も応分に下げなはれ。

    8.おすすめ
    そういう訳で、かなり安心してお勧めできる映画になっております。戦争映画がどうしても嫌いなんだっていう人や、ちょっとえぐいシーンを観ただけで二三日飯が喉を通らなくなるっていう人にはお勧めできないけど、以外はとりあえず一見の価値ありです。特に次作「硫黄島からの手紙」が日本では今作以上にヒットするんじゃないかと思われるので、そのときになってしまったと思わないように、今のうちに映画館で予習しておきましょう!あえて映画館で観る価値もあると思いますよ。

  • 80点 堂々たる風格

    2006-11-14  by ペンギン

    他のマッチョ系俳優とは違い、一貫してアメリカの暗部を悲しい目で見つめ続ける典型的なイーストウッド映画である。
    この映画は初めから二部作の一本目として撮られているので、これだけできちんと作品として成り立ってはいるものの次の「硫黄島からの手紙」と併せて観た後には違った感想を抱くようになるのかもしれない。
    もっとも予告編を見る限りそんなに交錯したりシンクロしたりしているようには思えなかった。それぞれをパートとは考えずにあくまでも二本の映画として作っているのだろう。
    制作がスピルバーグだからと言うわけでもないだろうけど米軍の硫黄島上陸シーンはプライベートライアンによく似ていた。
    この映画に限らずあの映画は多くのフォロワーを生んでいるけど。

    この映画は難しい映画だと思う。
    国の国策のために英雄に祭り上げられていく名もなき兵士たちの虚構と現実のフラッシュバック。その両方の力に引き裂かれ徐々に精神を荒廃させてゆく様。
    言ってみればそれだけの事をいくつものエピソードでこれでもかと語ってゆく。
    それぞれのエピソードのサイズがほぼ均一なので起伏があまりなく、イーストウッド作品には珍しく映画的スペクタクルを欠いている。
    だが、おそらく確信犯的にこの構成は仕組まれていて、短いテーマの同じフレーズをピアノやストリングスやギターで音色を変えながら何度も何度も繰り返すBGMもさらにこの構成を際だたせる。油断をすると眠気を誘われる。にもかかわらず実際は、二時間越えがダレる事がなかったのは流石としか言いようがない。
    それはなぜかと考えてみたのだが、イーストウッドの中でくすぶり続ける静かな怒りの火が圧倒的な力で観客を引きつけているのだろう。
    この映画は反戦映画のように見えて実は反米映画なのだ。
    反戦がテーマなら戦場における人間の葛藤にもっと寄ってしかるべきなのに、この映画はむしろ国に帰されてから、国内における葛藤の方が遙かに大きく描かれている。
    イーストウッドは最早、反戦を描くのに戦場の悲惨さ、狂気、くだらなさ、惨めさといった表現を越えて、戦争というモノの元凶の狂気やくだらなさ、エゴに目を向ける。それは他ならない国家そのものである。
    これこそが「なぜこの時期に硫黄島なのか?」という問いに対する答えだろう。
    9.11から始まったアメリカの新たな暴走。
    今、アメリカは大統領選の真っ最中である。ともすれば一丸となって道を誤りそうな今、「『ワールドトレードセンター』じゃないだろう、この国を見つめ直せ」という、これはスピルバーグとイーストウッドの警鐘なんだと思う。

    さて、この二部作が反米に軸足を置いた反戦映画だと理解すれば、続く「硫黄島からの手紙」も単なる反戦映画でも、ましてや歴史感動物語でもあるはずがない。
    日本人を主軸に置いてこの監督がいったいどういう視点で「敵国」アメリカを描くのか?非常に興味がある。

  • 80点 こころの傷。

    2006-11-10  by 黄金のキツネ

    心に残ったのは、戦いには勝ったにもかかわらず戦争を語りたくなかったジョンやアイラのような人たちのことでした。

    思い出として昇華しきれずに、夢の中にまで繰り返しおとずれる悲惨な記憶。それに責め苛まれながらも生き続けなければならない苦痛に満ちた生涯。戦場を離れても、そして戦争が終わっても精神が蝕まれてしまう残酷さ、そして過去に捕らわれてしまった人物の悲しさがあったと思います。

    国債のキャンペーン・ツアーによる派手さ、バカバカしさも、たしかにジョンやアイラが経験したことですし、彼らの傷口を拡げてしまったのは事実です。しかし彼らの心の傷は戦闘の中で生まれたのであり、その傷によって支配されてしまった人生、それこそがこの作品の大きなテーマだったのではないでしょうか。だからこそ、それが生まれ大きくなり、ついには彼らを内側から蝕むモノへと育つさまを、戦場でのエピソードを通してもっと詳しく描いて欲しかったと思わずにはいられません。別な言い方をすれば、戦場における戦友たちとの絆(とくにアイラの場合はマイクとの絆)にもっと焦点を当て、心が受けた傷の大きさやその喪失感をしっかりと描いてくれたなら、もっとすごい作品になったような気がします。そうすればアイラが硫黄島に残りたかった理由がもっとはっきりと伝わってきたと思います。その点がちょっと残念に思いました。

    でも、悪くない映画です。戦闘シーンの迫力は屈指のものです。そしてアイラに対して冷たい目線を感じた原作よりもずっといい余韻が残りました。その中にイーストウッドの温かい眼差しが感じられます。悪くないどころか、いい映画でした。

    (75点なんですが、80点にします)

  • 100点 知っておくべき真実。

    2007-07-13  by みるる

    「硫黄島からの手紙」も面白かった。
    しかしこの「父親たちの星条旗」もとてもよかった。
    第二次世界大戦における有名な写真に写った男達の苦悩がよく伝わった。
    多くの人に見てもらい、戦争を悲惨さを感じてほしい。

  • 80点 1枚の写真に翻弄される米国。

    2006-12-30  by 碧井ライト

     【遅稿による懺悔レビュー第4弾】米国軍が硫黄島を占領した1枚の写真にまつわる人間模様を描く。事実に基づいているが、日本人にとって馴染みの薄いエピソードに衝撃を受ける。1枚の写真に翻弄される3人の若き米国兵の生き様と、米国も日本と同様に長引く戦争で疲弊していたことに驚く。
     遅稿レビューということで、実はすでに『硫黄島からの手紙』も観ているが、よりドキュメンタリー色の強い本作の方が秀逸に思えたし、個人的には好みである。主人公ともいえる、若い3人の米国兵にスターを起用しておらず、リアリティーを持たせている。また、淡々と史実を追っているように見えて、実はイーストウッド監督の戦争に対する痛烈な批判が垣間見える。
     なぜ、今、第2次世界大戦なのか。なぜ、今、硫黄島なのか。その真意は定かではないが、いつの時代も戦争を始めるのは私利私欲で面子を気にする一部の軍人で、翻弄されるのは純粋な若者たちであることを表現している。(Koji.H)

  • 100点 イーストウッド凄い!!

    2006-12-05  by 未登録ユーザブロンソン

    硫黄島の日米の戦いは、どんなものであるか40代後半の私さえ、はっきりと知らなかった。まして、この映画が事実であることさえ、知らずに映画館に。テレビで「硫黄島からの手紙」のインタビューを見たからであった。イーストウッドは、私たちの時代のヒーロー。マカロニウエスタンからダーティーハリー・・・私のお気に入りはちょっとコメディが入った「ダーティーファイター」。最近は、監督業も板につき、アカデミー賞もとったほどの名監督だが、私にとっては、「ミスティックリバー」も「ミリオンダラーベイビー」もあまり共感できるものではなかった。「硫黄島からの手紙」は是非見ようと思い、その前に見ておきたいその思いで、そんなに期待せずに映画館に。荒く暗い画面、えんえんと続く戦闘シーン。リアルすぎる。でもそのリアルさ、悲惨さがあるから、主人公の心の傷を私達が理解できる。心の痛み、彼らの叫びは胸を打つものであった。イーストウッド凄い!!大作主義、リメイク、CG使い倒しの最近のハリウッド映画に嫌気がさしていた。日本の観流を真似た純愛映画も内容的に限界にきていた私にとって、アメリカの心、アメリカの裏の部分を描いてくれ、また、映画への情熱が湧いたきたようで。この映画は、21世紀ニューシネマのような気がする。この映画のあと、硫黄島のドキュメント番組をCS放送で見たが、まさに日米死力を尽くした戦い、そして40年後に日米生存者が硫黄島で再会する。それぞれのインタビューを聞くたび、この映画の主人公たちの顔が浮かんだ。忘れられない作品となった。

  • 90点 怖かったが観て良かった。

    2006-11-17  by Setsu

    最近観た映画の中で、一番お金を出した価値がある映画だったと思う。
    戦闘シーンはずっと手を握り締めて観ていた。地獄だと思った。
    人の命が紙くずみたいに棄てられていく。
    こんなことを繰り返してはいけないという思いを強くした。
    深く傷ついた兵士の気持ちが淡々とした映像からひしひしと伝わってきた。

  • 80点 バカなこと。

    2006-11-17  by natumikanlala

    私的に、しばらくチャチな邦画が続いた為か、ちょっと甘いかもしれません。が、クリントイーストウッド監督の作品に、私ごとき映像的ダメがあろうハズもなく、見事なこだわりに、ほっとしました。
    でもハリウッドレベルで考えれば、う〜ん、70点くらいかな。

    人物がわかりづらかった。主要キャストはほとんど、俳優として識別できる私ですが、役名が横に出て、全部覚えてろってのは無理でした。そんな頭良くないもん。
    ライアンフィリップすら、わからない人には、「全員外人」枠にしかくくれないでしょうね。映像暗めで、またみんな似てるし。

    そんな中でも、アメリカ先住民のアイラ役だけは、早くから識別できますね。以前から、ちょっと注目していた俳優さんで、こんなに大きな映画の大きな役で再会できてウレシイ。
    かつて、象徴的インディアンの役で、なんて美しい人だろう、と思って見てたのですが、今回はちゃんと人間くさい。スーパーマンが人間になったって感じ。彼ばっか見てたので、私の中では、彼が主役になってます。

    さて、見出しに「バカなこと。」とつけましたが、戦闘シーンみながら、思ったことです。白兵戦っていうんですかね。敵を殺しながら、一方で味方を助けようと必死に手当してる。敵味方で考えると、不思議でもないんですが、ふと、生物学的に考えてしまったんですよね。

    殺しながら、助けようとしてる。生物として、おかしいなあ、って。
    だから、「なんてばかげたことやってるんだろう、人間って」って。

    こないだ、「メトロ」で「硫黄島からの手紙」の予告見た時は、別に思うこともなかったのだけど、今日終映後の予告では、同じ映像だったけど、目が潤みました。

    戦争は、痛いです。心も身体も、痛いです。
    広島でも長崎でも、記念館に行った後、目をつぶると原爆が落ちてくるイメージにしばらく悩まされ、特攻隊が飛び立った知覧では、飛ぶ隊員の残した手紙に、涙が止まらなかった。
    サイパンは、未だ戦場跡だし、ドイツの元収容所には、生きたまま人体実験されてる人の写真が大量に展示されてる。

    そんな戦争を回避する為に、映画が作られる世の中なのが、悲しいです。描いて見せなければ、わからないなんて。
    平和ボケと言われる日本。この平和がどうして来たか、それを伝えていかないといけないのに、放棄してしまった親がいる。たくさんの代償の上に成り立った現代日本の平和。今の平和があたりまえとして、我好き勝手に生きている。権利ばかりを主張して。

    私も、さすがに権利を主張できる程、国にも社会にも貢献してはいないから、しないけど、自分勝手に生きている一人です。仮に、戦争に突入しても、それまで何も反戦運動とかしなかったのであれば、国の方策に従うしかないんだろうと思う。バカな人間ってことですね。

    人間だから、同種同士で、生物学的には自殺行為である殺し合いをするのかな。アポトーシス、神の間引きかな。
    それならせめて、最大限逆らってみせる方が、宇宙規模で考えれば、おもしろいと思うのだけど、どうなんでしょうね。そしたらいよいよ、神の本当の間引きが始まるのかな。そうして生き残った人たちが、次の新しい世界を作って、新世紀が始まるのかな・・・

    戦争は、人を究極にする。戦争映画でさえ、こんなことを考えるきっかけになる。いつになったら、地球人は、戦争をしない世代になるのだろう。私は生きてないな。
    今だって、戦争したくない人が97%くらいだろうから、それでも戦争が起こるってのは、ほんのわずかな人たちに、踊らされてるってことかな。つくづく変だなあ、と思う。

    見事な映像と素晴らしい俳優、もう一度見たいなと思わせる、優秀な作品でした。

  • 100点 神様 仏様 イーストウッド様

    2006-11-12  by えんぞ

    ついにイーストウッド監督が神の視点を手に入れたぞ!

    戦争には「正義」も「英雄」もいない。
    と言う点のみならず
    この映画が凄いのは

    戦後を描いて戦前を明示している点だと思う。

    とんでもない傑作が生まれた!

    「硫黄島からの手紙」では
    八百万の神を描くんですか 日本人の魂描くんですか
    イーストウッド様 ポール・ハギス様 私は待ちきれません。

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