明日への遺言 特別版
『明日への遺言 特別版』を価格比較。★★★☆(73点)『明日への遺言』に対するみんなのクチコミ情報などもあります。
| 監督 | 小泉堯史 |
|---|---|
| 出演 | 藤田まこと,富司純子,ロバート・レッサー,フレッド・マックィーン,リチャード・ニール |
| 発売日 | 2008年8月8日 |
| 定価 | 4,935円(税込) |
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商品詳細情報
| 販売元 | 角川エンタテインメント |
|---|---|
| 発売日 | 2008年8月8日 |
| リージョン | 2 |
| ディスク枚数 | 1 |
| 形式 | DVD |
映画生活ユーザーによる「明日への遺言」のレビュー
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日本人としての誇りと気概を遺言とする2008-04-28 by
牧坂満
クラウゼヴィツの“戦争論”には“戦争に勝ったか負けたかは、戦争目的を達成したかどうかによって決まる”とあります。H・G・ウェルズは“この大戦は植民地主義に終止符を打ち、白人と有色人種との平等を齎し、世界連邦に礎石をおいた”と述べています。戦勝国はインド、インドネシア、パキスタン、セイロン等の植民地を大戦後失いましたが、日本は敗れても目的と理想は完全に達成したのです。
戦後七箇年に及んだアメリカの占領統治は、日本民主化の美名のもとに、日本弱体化政策と日本罪悪歴史観を強制的に植え付けました。その最大の演出がA級戦犯を裁いた東京裁判であり、BC級戦犯を裁判した横浜裁判なのです。勝者が敗者を言論統制の基に厳しく糾弾して、侵略戦争という不名誉なレッテルを貼り付け政治権力の道具だった訳です。
映画冒頭にピカソの絵画ゲルニカを題材にしてハーグ宣言を解明します。記録フィルムとナレーションによって、爆撃は軍事目標に限って場合のみ適法とするハーグ宣言に対して完全な違法行為だった無差別爆弾攻撃が明確化されていきます。映画は緊迫した法廷論争シーンが圧巻ですが、大岡昇平のノンフィクション「ながい旅」を見事に脚本化して、緻密で重厚な論証を黒澤明監督譲りのマルチカメラによってリアルに描いています。
有能なアメリカ人弁護士をロバート・レッサーが演じており、彼の弁護により、裁判長も心を揺り動かされ極刑の判決を回避しようと努力する姿勢には感動を覚えました。しかし、何と言っても、藤田まことの名演技に尽きます。部下を護ることに尽瘁した岡田資中将が憑依したかのように圧巻でした。それは、GHQの強大な権力に戦々恐々として媚び諂う法務課の官僚たちの卑屈、矮小さに比べて、日本人としての誇りと気概を失わない“国家の品格”を遺言として現代に伝えてくれたのです。
【新宿ミラノ座】劇場鑑賞 -
原作を上回る出来2008-03-23 by
京之介
原作「ながい旅」を読んでいたこともあり,本作を観るかどうか迷っていたので,他の人より少し遅れて鑑賞。結果的には本当に観て良かったと思いました。映画は少し難解な部分のある原作よりもはるかに分かりやすく,またより優れた点もいくつかあると感じました。その1つは(当然のことながら)検察官と弁護人の質問は全て英語であること。これによって,法廷でのシーンがよりリアルに感じられます。また,同時通訳を介して会話が進行するという設定ですので,質疑応答にタイムラグが生じる訳ですが,本作品では見事なカメラワークなどによって,同時通訳によるぎくしゃく感を極力排除することに成功しています。岡田中将の実際の顔は藤田まこととはかなり違うのですが,話が進んで行くに従い,岡田中将になりきった彼の演技は絶品です。さらに,フェザーストン主任弁護士を演じたロバート・レッサーの素晴らしい演技と併せて,法廷での最後の場面では涙が自然と溢れてきました。昨今の政治家,役人,そして企業経営者の多くが責任回避に走る中,岡田中将が我々に残した「遺産」は限りなく大きいと感じました。若い人たちにも是非観て欲しいと思う作品です。
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戦争の終わりの終わり2008-04-16 by
根無し葛
いつの間にかひき込まれてしまいます。
口元に運ぶことを忘れた紙コップの中のホットコーヒーが、手元ですっかり生ぬるくなってしまっていました。
米軍による爆撃は、市街地を目標とした意図的な無差別爆撃であったのか。
そうであるとすれば、撃墜されたB29搭乗員は、戦時捕虜なのか、無差別爆撃という違法行為を犯した戦争犯罪人なのか。
裁判の前半では、事件の背景に横たわる戦争そのものの無慈悲性をじわじわと浮き彫りにしていきます。
裁判後半、主人公による被告人尋問になると、論点は主に「略式手続による処刑の適法性」ということへと移ります。それは「適法」なものとはいえず、単なる「殺人」だったのかどうなのか。手続をめぐる事実関係は錯綜しているし、日米間に横たわる法規範意識の「ずれ」も手伝って、かなりこれはややこしい話です。ややこしい話のはずなのに、不思議とわかりやすいのです。大まかなところについて、すとんと腑に落ちたような気分になる。長くはない上映時間の中で何を伝え、何を切り捨てるか。取捨選択に細やかな配慮を感じます。作り手サイドに、裁判全体に対する深い理解、主人公へのリスペクトがあったからこそなんだろうなあと思いました。
難しいことをだらだらと語り、簡単なことを難しげに言い回し、結局どちらについてもなにも伝わらない。世間にはそんな「講義」とか「研修」がとても多いですよね。こういう映画をぜひ見習ってほしいものです。
生まれて間もない初孫を主人公がぎこちなく抱き上げるシーンがあります。その瞬間、法廷全体がなごやかな雰囲気に包まれます。居並ぶ人みな思わず頬をゆるませます。対立する関係にあり、立場も国籍も違う人間同士。なのに、裁判を通じて、いつのまにか芽生えていたお互いの信頼と尊敬。密閉された空間にしばし木漏れ日が射します。でも次の瞬間、その同じ場所が、ひとりの人間の「生き死に」を決めるための裁きの場へと反転する。それぞれ自分に与えられた「役割」に戻ります。希望と非情が交錯する、せつなくて残酷なコントラストではありました。
『スペシャリスト〜自覚なき殺戮者〜』という映画があります。
1961年にイスラエルのエルサレムで行われた戦犯裁判を記録したドキュメンタリー映画です。被告のアドルフ・アイヒマンは、ユダヤ人をいかに「効率的に」強制収容所へ移送するかということを担当する責任者だった男で、翌年、死刑に処されています。
「自分には権限はない、命令に従うだけ、責任は命令した者にある。」
こう弁明を繰り返すアイヒマンは、結果としてのホロコースト、その残虐性からは想像もできないような「小役人」です。タイトルどおり、なんの「自覚」もない。「自覚」することを断固として拒否しているようにも見えます。
ナチ戦犯と比較することに意味はないかもしれない。それでもあえて思います。岡田中将という人はアイヒマンとは対照的に、息苦しいほどに「自覚的」です。
行為がもたらした「結果」についても、その倫理的な面での「理非曲直」についても、自身が負うべき「責任」についても、すべてについてきわめて「自覚的」です。
この「自覚」を支えるもの。ひとつには、背後から静かに傍聴を続ける家族の「まなざし」があったような気がします。内側から厳しく見つめる、信仰に基づく「教義」もあったのでしょう。さらには、過去から何百年も脈々と受け継がれ、ひとつの人格に結晶する「精神性」のごときものによる後押しも。
たとえそれがどんなものであれ、内側からも外側からも支えられることのない者は、アイヒマンのように、あるいは薬害被害等で被告となった厚労省官僚がそうであったように、自覚を拒否し続けることで自分自身を守るしかありません。明日へ受け渡せる「遺言」を語り残す資格が彼らに与えられるということは、絶対にありえないのでしょうね。 -
とても良質の映画でした2008-03-30 by
のぶさん
とても良質の映画であったと思います。そのためには、小泉監督以下映画を作った人たちと、この映画の素材になった岡田資氏やフェザーストーン弁護人やラップ裁判委員長など、元になった史実が極めて良質であったからだと思います。
他のBC級裁判がそうであったかというと、残念ながらそうではありませんでした。また、陸軍の中でも、岡田氏らアメリカやイギリス組は良識をもっていましたが、ドイツ留学組などのようにそうでない人たちも多かったのは事実です。
また、どの程度かは分かりませんが、当時の日本人が国際法を遵守するという観念が薄かったのは事実です。
映画の大半は法廷のシーンなので退屈する部分は感じられますが、内容の重さ(歴史の重みといえると思います)が、それを感じさせなかったのが見事でした。
とても抑えられた加古隆の音楽もよかったです。音楽が流れっぱなしのアメリカ映画に比べて、「これこそ日本映画」と呼べるものであったと思います。
最後に、今「私は貝になりたい」の撮影が進んでいますが、確かこれは同じ東海軍管区の話ではなかったでしょうか。私は所ジョージ主演のテレビドラマしか観ていませんが、この映画と関連があったように思います。 -
おそらく今年最も地味な映画2008-03-08 by
のびた
ここで描かれている、岡田中将は、確かに人間として優れていて、尊敬に値する人物だと思う。
チラシにも書かれていた通り、今の世の中、責任の取れない責任者が大勢ひしめく中で、まさにこの岡田中将の裁判に対する姿勢は、我々に真のトップの人間とはどうあるべきかを、突きつけてくる。
認めるべき真実は、素直に認め、しかし、しっかり信念を持ち、否定するべきことは、自分の責任でしっかり否定する。
裁判官や検事などにも、媚びることなく、人間性を素直にさらけ出し、部下にも、思いやりを見せる。
正に理想の上司像だ。
しかし、この人が素晴らしいからといって、この映画の出来不出来とは、別問題である。
僕には映画の9割位は法廷シーンだと感じられたが、実際計ってないので不明。
回想シーンを一切入れず、すべてセリフだけにしたのは、藤田まことの演技を信じたか、予算がなかったのか。
ただ、淡々と語る、感情の高ぶりも見せない人間性の高い人物を演じるのは、メリハリに乏しいので、非常に難しかったとは思う。
更に富司純子は、見守るばかりで、ほとんどセリフがない。
蒼井優も出てきて、少しは明るくなるが、ほんのワンシーンだけである。
オープニングから、当時の実写フィルムと絵で戦争シーンは描かれる。
教育映画のようなナレーション。
ここには、映画の醍醐味など、微塵もない。
これで感動した方には大変申し訳ないが、この描き方で本当に良かったのだろうか。
監督は小泉堯史。
「博士の愛した数式」や「雨あがる」などの傑作で、僕に感銘を与えてくれた恩ある監督だ。
それが、どうしてしまったのだろう。
これまでの作品と何が違ったのだろう。
変わったのは僕の方だろうか。
注目していた監督だけあって、とても残念な仕上がりだった。
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原作は知らないが・・2008-04-20 by
lady77
原作は知らないが、すごく重厚感のあるすばらしい映画です。もうこの日本にはこのような責任感をもったすばらしい人物はいないのではないだろうかと思うような内容でした。ぜひ福田首相には見ていただきたい!
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よかった。2008-04-08 by
fu-go
予告編を見たときに 絶対見るぞと思いました。
静かな映画で 裁判の争点を理解しようと 結構 真剣に 観ました。なんとか理解できたので そして 被告 弁護人 検事 裁判官 の 裁判を重ねていっての 立場 心情が 妥協できない 点が明らかになっていくのが 悲しかった。涙が流れてきました。いい映画だと思います。藤田さん 富司さん 良かった。 -
日本人のノブレス・オブリッジ2008-03-09 by
にっこう
藤田まことの堂々たる演技、ひと言も台詞がないのに表情だけで演技した富司純子の存在感が光った。
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耳で観る映画2008-03-04 by
チゲちゃん
裁判物の宿命とはいえ、冒頭から延々と続く言葉による説明に、思わず目を瞑ってしまったが、観なくてもよく理解できる。画面を必要としない耳で観る映画か。何カ所か観るべき画面があるが、8割方は観る必要のない、耳だけで観ていい映画。
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人に優しく、自分に厳しく。2008-02-23 by
Day
うーん、正直に言って、感想が難しいです、というか、この岡田資(たすく)さんについて、自分が意見できる権利なんかないです。
この先、もし、このような方がおられたとして、お会いする事があったとしても、真正面から向き合う自信はありません・・・。
しかし、このような人は、今の時代にもいるのでしょうか?
冒頭の絵は、実物を使って欲しかったです。
ナレーションの竹野内さんの語尾が気になりました。
アメリカ人キャストは、オーディションで選ばれたみたいですが、いやぁ、フレッド・マックィーン、そっくりですね。
字幕で“援(たす)ける”という言葉があって辞書で調べたのですがありませんでした。助けるとは、また違うのでしょうか?
映画公開前に、ドキュメンタリーなどで岡田資さんの番組があることを願っています。
本編は、1時間50分なのですが、1時間足らずのように感じました。
思いがけないサプライズと個人的な感情で100点です。









