ブラックセプテンバー ミュンヘン・テロ事件の真実
『ブラックセプテンバー ミュンヘン・テロ事件の真実』を価格比較。★★★★(76点)『ミュンヘン』に対するみんなのクチコミ情報などもあります。
| 監督 | ケヴィン・マクドナルド |
|---|---|
| 出演 | ドキュメンタリー映画, マイケル・ダグラス |
| 発売日 | 2006年8月18日 |
| 定価 | 3,990円(税込) |
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商品詳細情報
| 販売元 | 角川エンタテインメント |
|---|---|
| 発売日 | 2006年8月18日 |
| リージョン | 2 |
| ディスク枚数 | 1 |
| 形式 | DVD |
関連商品
映画生活ユーザーによる「ミュンヘン」のレビュー
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国家への愛国心と家族への愛情の相克に苦悩2008-04-18 by
牧坂満
私が大学生のときに“ミュンヘンオリンピック・テロ事件”が起きました。歴史的紆余曲折があって、イスラエルとパレスチナ解放機構(PLO)はアラファトPLO議長の決断によって歴史的握手が交わされましたが、一世紀以上の苦悩は現在でも続いています。
映画、文学などイスラエルに関係する作品は全部と言っても過言ではないくらいに欧米からの発信に頼っています。私たちとは次元の違う歴史・宗教観も込められている筈です。パレスチナ問題は、所謂、国土という土地の争奪戦であるにしても、民族と宗教が複雑に絡み合い、根は深淵が覗けない程です。だからこそ、第三者的立場の国々こそが公平な判断する確かな目を持たなければならないでしょう。
映画はパレスチナゲリラへの報復を決定したイスラエル政府が同国の秘密情報機関モサドにミッションを命令します。スピルバーグ監督はモサドのエージェントであるアヴナーを人間味溢れる主人公として描いていて、国家への愛国心と家族への愛情の相克に苦悩するヒューマニズムは黒澤明監督作品を彷彿とさせます。
スピルバーグ監督が見事なのは、パレスチナとイスラエルの問題を公平に描いていることにつきます。アヴナーが暗殺しようとする人間標的も血の通った人間であり、無類の善意を持っているのです。殺害しようとした人間から、パレスチナの大義や理想を聞いてしまい、アヴナーの心に迷いが生じるのです。
自分が行う殺人の正当性に疑問符を投げかけるアヴナーを演じたエリック・バナの演技力は本物でした。凍りつくような戦慄を覚えたラストシーンは政治の冷酷非情なリアリズムとして観客を悲しみの深淵に突き落とすでしょう。 -
Sexシーンと虐殺シーンをオーバーラップさせる意... 2008-07-10 by
ミスター・ドイル
「キングダム」と共通する「報復の連鎖」をテーマにした作品。
一見日本とはまったく無縁のテーマに思えるが日中戦争での「南京大虐殺」はじめ数々の日本軍の戦争犯罪に対する報復を受けなかったのが幸いであったと思ってしまう。(二度にわたる原爆投下が「真珠湾攻撃」への報復だったとしたら別だが)
それにしてもこの作品で主人公夫婦のベッドシーンとイスラエル選手団の虐殺シーンをオーバーラップさせているのには何か深い意味があると思えるのだが…。
ユダヤ民族が歴史の中で度々見舞われてきた「民族が根絶やし」にされるジェノサイドの危機と、それの対極にある「子孫を残す」為の繁殖行為のSEXシーンを意識的に重ねたのだろうか。快楽の最中に残虐シーンを思い浮かべられるのか疑問が残るが…。
作品中でもドイツの苦しい国家事情が紹介されていたが、ドイツと歴史的立場を同じくし世界でも稀な憲法下の日本にとってもこのようなテロ攻撃は致命的と思われるだけに決して他人事ではないと思う。 -
ミュンヘン〜愛のテーマ2006-02-20 by
ペンギン
オープニング間もなく「今度はこう来たか」と思いました。
スピルバーグの映画はいつも何か他の映画にはない仕掛けが用意されているので、先ずはそれを見つける事が楽しみになっています。
私は「ALWAYS三丁目の夕日」のクチコミで「ある時代を再現するには小道具や時代考証の他に、映画に於いてはその時代の映画の演出や台詞をまねる事も効果的だと思う」と書いたのですが、この映画ではまさに1972〜1973年を再現するに当たって実に丁寧にその時代の映画をなぞらえて作られていたので「我が意を得たり」と、ほくそ笑んでいました。
この映画では演技の演出よりもカメラアングルやライティング、構図の取り方、編集のリズムなどに随所に当時の手法が使われていましたね。
BGMにもそれが感じられ、ジョンウイリアムスも器用な職人やなぁと思ったのでした。
パレスチナ、イスラエル紛争というデリケートな題材を、「仁義なき戦い」や「ゴッドファーザー」などの暴力映画の手法を使って、イスラエル、パレスチナ、そしてフランスの情報屋一家を交える事で、国家間の紛争をまるでマフィアのファミリーの抗争ような描き方で見せて行きます。
フィルムの質感自体も深夜のテレビで昔の映画を観るような赤く変色し、ざらついた感じに仕上げていて、あたかも70年代の古い映画を観ているような錯覚を起こさせようとしています。
1974年のコッポラの名作「カンバセーション〜盗聴」を思わせるシーンもあったりして、凝りに凝っています。
ここではすでに、スピルバーグ自身がユダヤ系であると言う事は、さほど意味を持たないのではないかと思いますが、とはいえ、職人技を見せつける彼お得意の「なんちゃって映画」と、くくってしまうのはあまりにも不謹慎だとも思います。手法は別にしてテーマにはまじめに取り組んでいるのだと思いたい。でないとあの重厚感はやはり出ないと思うし。むしろ重いテーマをなんとかエンターテインメントに仕上げるために選ばれた手法だったのでしょう。
ひとつ、日本語字幕で不満がありました。
台詞の中の「チャールズブロンソン」を、若い観客を考慮してか「無頼漢」と訳していましたが、ここはこの映画のテイストや、スピルバーグの意図を汲めば「チャールズブロンソン」のままで行くべきだったでしょう。映画の印象が全然違ってきます。
「それって誰?」と言うような若い人は大人に尋ねるなり自分で調べるなりすればいいのです。
あと、ネクタイの結び目はもう少し大きい方が良かったかな?
数年に一本の超大作を撮る監督から、ここ数年、コンスタントに中距離ヒットを狙うアベレージヒッターにシフトしてきた感のあるスピルバーグですが、本当に地味な職人監督になる気があるのか、それとも「こんなのもあんなのも撮れるんだよ」というアクロバチックな「なんちゃって映画」を撮って行くのか、あと数本観なければ答えは解らない。
依然、目が離せない憎い人ではあります。天才はやっかいですね。
ところで、主人公の奥さんが妊娠している時の体、あれって特殊メイク?
すっごくリアルだったんですが。わざわざ妊娠している女優を使ったの?まさか映画のために妊娠出産したなんて事無いですよね。
これが一番のスピルバーグマジックでした。 -
人の死の重さ2006-02-10 by
りんぼ
酷く悲しい映画だった。
見終わった後、今世界で起きていることの見方が少し変わった。
イスラエルとパレスチナ、その共存の道が最適だとして、それは最も困難な道のりに思えてならない。
この映画がイスラエルとパレスチナ両方に不評なのも頷ける。
しかし私にとってこの映画は政治的な問題よりも、もっと根本的なことを思い知らされた。
主人公は、妻がいて子供が生まれるという我々に最も共感しうる人物だろう。
そして暗殺される側も妻子があり、相手側のエージェントとの何気ない会話など血の通った人間像を見せている。
そんな彼らが人間が死んでいく様は本当にいたたまれない気持ちになる。
彼らの死が人の死として描かれている分、死そのものの重みが違う。
暗殺が成功しても心の底から祝杯を上げることの出来ない工作員たち。
どこか頭の隅にある「本当に正しいのか?」という問い。
この問いに対し国家は絶対に答えを返さない。
またその答えも個人による答えと国家による答えでは意味もまるで違ってしまう。
「HOME」という単語の二つの意味が悲しく乖離していく。
やられたらやり返す。その基本的な本能が人にはある。
オランダ人女性の一件においても全く同じ論理で事が運んでいく。
だが、殺せば殺した方も心に傷を負うし、更なる憎しみが広がっていく。
この苦しみが人の存在する限り続くような絶望感があった。
自分は彼らのような状況に関わったことが無いから、本当の意味では彼らの心情は理解出来ないかもしれない。
だから、安易にこうすべきなどと言うことも出来ない。
ただ、自分が彼らのように国を奪ったり、奪われたりしないでいられることを幸運だと思うしかない。 -
観るべき。2008-05-14 by
てぃも
まず最初に、これは泣ける映画ではありません。
とても不条理な題材で、心が痛むのは事実。
でも、ただ涙を誘う「悲しいお話」では無い。
ここが、スピルバーグ。
やるなぁぁ。。と思うところ。
「ミュンヘン・オリンピック事件」
(現実にあった悲惨な事件)の
テロリスト指導部を暗殺するという任務を
受けた男たちの姿。
彼らの任務を遂行するという政府への忠誠心
そして、任務への意味・正誤性に疑問を
もち始める心の変化を描くことで、
観る側も、主人公達と同じ気持ちになって、
世界の不条理について
考えざるおえなくなるように、
(観る人の感情の起伏を促すのではなく冷静に
世界平和について考えてもらえる視点から)
作られている。
正直、私はこの映画から
「楽しさ、笑い、感動、和みetc..」
普段映画を観る上で求める要素は
何一つ得ることは出来なかった。
でも心の底から「観て良かった・・」と思った。
争うことから生まれるモノなんて、
憎しみだけだって分かっているのに、
戦うことを止められない人間は
なんて愚かな生き物なんだろう・・・
日本人は、平和ぼけしているところがある
(それはとても幸せなことだけれど)。
そんな私たちこそが
観なければいけない映画なのかもしれない。
-
空虚2007-11-24 by
星空のマリオネット
この映画から作り手の情熱や信念の存在を感じとることはできませんでした。
眠くはなりませんでしたが退屈。
ただ、2時間半を越える長い映画に対し気持ちが入っていかなかったのにもかかわらず眠くならなかったのは、監督の技術力のおかげだとは思いますが。
昔から延々と続くテロ。ラストシーンの遠景に小さく見えるワールド・トレード・センター。
「テロはこれからも何の解決策もなく続き、大きな悲劇をもたらし続けるだろう。生身の個人を飲み込みながら・・・」という暗示なのでしょう。
そんなことだけを描くためにわざわざ映画なんか撮らなくてもよいのに、と思ってしまいます。
暗殺、怒りや苦悩や懐疑や恐怖といった感情、個人と国家の確執。これらをそれらしく巧みに繰り返し写していきますが、観ていて虚しさを覚えてしまいます。雰囲気を出そうとしている映像からも、単調な音楽からも、湧き上がる「エネルギー」を感じとることは、残念ながらできませんでした。
こういう重いテーマを扱っているだけに、余計にそう感じたのかもしれません。
この映画は何かを創造したのでしょうか?
観る人によって捉え方や感じ方は異なると思いますが、私にはこのように見えてしまいました。すみません。 -
原作超えたか!2007-10-29 by
ラブアゲイン
ジョージ・ジョナスの原作「標的は11人・モサド暗殺チームの記録」との違いは、それぞれ暗殺シークエンスの顛末などにもありはするが、それよりも、ミュンヘン五輪で起きた事件を、原作では事件後に発覚した事実のみを淡々と表記してるだけだが、映画は製作者のイマジネーションとリサーチで生々しく描いてる点が一番の原作との違いである。そしてそれが映画を非常に怖いものにしており、且つスピルバーグの意図も明確にしている。
原作はサスペンス・アクション的だが、映画はアクション・スリラーと化してる。
本作は原作にはあまり書かれてない「ミュンヘン事件」と「苦悩」を描く事で観客に問題提起をさせてるという点で非常に映画的だと思います。
僕は原作を超えたと思います。
ここ近年の公開作品の中では、非常にオススメの必見作です。
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9・11の意味を全世界に示したユダヤ人監督に拍手2006-03-05 by
フランシス・コッポラ
在米ユダヤ人の映画監督が「シンドラーのリスト」を作っても驚きませんが、あのテロが何故(黒い)9月の11日に起きたのか、アメリカにも非があった、イスラエルにも不正義があった、と商業映画で明確に描いたのには、驚きを通り越して感動しました。
単にテロはテロを呼ぶからいけない、というお説教映画ではないです。
日本人には、戦艦大和は映画化できても、南京大虐殺や関東大震災の時の朝鮮人虐殺は映画化出来ない。 -
スピルバーグの『三つ数えろ』?2006-02-10 by
kusukusu
いやー、面白かった。
『宇宙戦争』は途中で飽きたけど、今回は飽きない。というか、後半に行くに連れてぐんぐん面白くなっていく。これはある種のフィルムノワールだと言えるのだろうか。つまり、誰が敵で誰が味方かの区別も錯綜してわけがわからなくなっていく。マチュー・アマルリックが演じる人物は二重スパイだったのだろうか?
逆に政治的にはどっちつかずで、イスラエルとパレスチナのどっちよりとも言えないのかもしれない。これでは双方から批判が出るのは分かる。しかし、本作はイスラエルとパレスチナのどっちかというよりも国家と個人(テロリスト)の関係を問い直すのが主題ではないだろうか。
そして、ところどころで出る女性がなんとも印象的で、スピルバーグってこんなに女がうまく撮れる監督なんだっけ?と驚いてしまう。イスラエルの女首相ゴルダ・メイア役のリン・コーエンと、先日、監督作品『ラクダと針の穴』を見て感銘を受けたばかりのヴァレリア・ブルーニ・テデスキが好演しているのだが、なんといっても圧巻だったのはマリ=ジョゼ・クローズが演じるオランダ女。『みなさん、さようなら』のマリ=ジョゼ・クローズもちょっといかれた感じで印象的だったけど、今回の女っぷりには参りました。そういえば三人の女が印象的だからこれはスピルバーグの『三つ数えろ』なのかも。なんて書くと冗談みたいだけど、スピルバーグ作品へのハワード・ホークスの影響は『ジョーズ』『ジュラシック・パーク』などでも見られ、かなり意識しているようだし、ああいう女ってちょっとホークスの映画の女みたいだと思うのだけれども。 -
ウインドウの中のシステムキッチン2006-02-09 by
えんぞ
これは「人間の営み」を描いた映画である。
辛く苦しい営み・・・
帰結点は
「おうちに帰ろう。」であり
「家族と食事しよう。」である。
9.11以後の閉塞感がただよう「宇宙戦争」は
黒い9月の11人を描いた
この「ミュンヘン」の予告編だったんだ!
スピルバーグが作るべくして作ったんだ!
「シンドラーのリスト」も
「プライベート・ライアン」も力作だけど
あのラストの締め方がダメだった。
今回は違うぞ
まるでイーストウッド映画の様な素晴らしいラスト
スピルバーグは本気だ!!












