ヒトラーの贋札

『ヒトラーの贋札』を価格比較。★★★★(75点)『ヒトラーの贋札』に対するみんなのクチコミ情報などもあります。

ヒトラーの贋札
75点
監督 ステファン・ルツォヴィッキー
出演 カール・マルコヴィクス, アウグスト・ディール, デーヴィト・シュトリーゾフ
発売日 2008年7月11日
定価 3,990円(税込)

 

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商品詳細情報

販売元 東宝
発売日 2008年7月11日
リージョン 2
ディスク枚数 1
形式 DVD

映画生活ユーザーによる「ヒトラーの贋札」のレビュー

  • 90点 秀作!

    2008-02-07  by kokoloko

    映画館で鑑賞。

    見応えありました。

    エンドロール、最後まで観てくださいね。
    些細なことですが。。

    サロモン・ソロヴィッツ役のカール・マルコヴィクスがいたからこそ、際立ちました。この作品。
    1コマ、1コマ目が離せませんでした。何か大事なものを見逃してはならない、そんな気持ちで鑑賞しました。

    正義ってなんなんだ?人間の尊厳って?でも、やはり、何より(正義よりも)人の命を尊く思い、生き延びるソロヴィッツに痛いほど共感できてしまいました。英雄ではないけれど、誰よりも痛みがわかっていたように感じました。泣ける・・

    ラストは呆気ない気がしましたが、帰る道道、納得。。あれでよかったのだと・・心から拍手。

  • 80点 今日の銃殺より、明日のガス室

    2008-07-14  by のびた

    ナチスはアウシュビッツなどでの虐殺は悪名高いが、その裏でこんな姑息なことを実行していたとは、あきれた。過去の数々の映画で、強制収容所の悲劇は、ある程度わかっていた。この映画では、そんな悲惨なシーンは少ないが、それでも、人を人とも思わないような、ナチスの言動も至るところで、目にする。

    サリーが収容所に連れて来られた日に見た、殴り倒される、ユダヤ人。
    これが食べ物かと、目を疑う食事。
    ブタ小屋のような寝床。
    サリーが画の才能を気に入られてからも、調子に乗っていると、すぐ殴られる。

    サリーはやがて、贋札作りに駆り出され、少しはましな生活を送れるようにはなるが、それでも、便所掃除中に小便をひっかけられたり、壁の向こうでは、銃殺がごく当たり前に行われている。
    サリーたちも毎日生きた心地もしなかっただろう。

    そんな中での贋札作り。
    職人気質も手伝ってか、良い贋札?を作る誇りも少しはあったかも知れない。そこへ、正義を振りかざすブルガー、登場。そして、仲間の一人の子供達のパスポートを発見してから、厳しい現実を突き付けられる。

    自分たちがナチスに協力していることで、同胞たちを死に追いやっている現実。しかし、贋札を作らなければ、自分たちに「死」が訪れる。いや、作ったとしても、結局は殺されるのではなかろうか。自分が殺されれば、また、別の人間が連れて来られて、作らされるだけ。

    恐るべきジレンマ。

    ラストでのサリーの行動は、これまでの自分の過去を清算するかのようで、痛々しくもあり、少し清々した気分だった。

    この作品、観る前の印象ほど暗い感じはしなかった。全編に流れるタンゴのリズムのせいだろうか。そして、踊るサリー。彼はダンスで何を表現していたのだろう。

    手に職を持つ人は、いつどんな時代でも、役にたつ。=生につながる。しかし、それを利用する人間が、悪しき心を持つ場合、それは、利用された人間にとって幸か不幸か。

    「今日の銃殺より、明日のガス室」

    歴史の汚点をまたひとつ、勉強させてもらった。

  • 70点 堅実にいい作品

    2008-04-03  by GOGO夕張

    贋札同様とても丁寧な作りのなかなか見応えのある映画であった。

    どう転ぼうが殺されるという状況。
    ラストに進むとなるほどと思される。
    それがこの作品の厚みになってる。

    同じドイツ映画の「善き人のためのソナタ」といい本作(僕はこっちの方が好き)といい作品としては堅実にいい作品ではあるのだと思うけどこれは「傑作だー!!!」と吠える状況にはならない。

  • 80点 ホロコーストにタンゴ♪

    2008-07-13  by 星空のマリオネット

    とてもよくできた映画だと思います。
    ホロコーストを扱った実話に基づくシリアスな物語ですが、エンターテイメント性もある成熟した作品に仕上がっています。
    本年の米アカデミー賞外国映画賞受賞もうなずけるドイツ映画です。

    冒頭、避暑地の美しい海辺に、どこか悲しげなアルゼンチン・タンゴの調べ。
    一人の紳士が歩く波打ち際に、「終戦」の文字が踊る新聞が濡れ落ちている。そしてドイツ軍兵士の死体も。
    生死の狭間から生還したその男は、大金をもとでにホテルのカジノで豪遊しようとするが、彼の胸に去来するものは・・・(回想へ)

    ユダヤ人収容所での組織的犯罪。ベルンハルト作戦(史上最大の紙幣偽造作戦)。
    贋札造りの天才、ユダヤ人サリー。彼は印刷業等を営む他の技師たちとチームを組まされ、英ポンド紙幣の大量偽造を命ぜられる。イギリス経済を混乱に陥れるというナチスによる破壊工作の一翼を担うことになる。
    彼らユダヤ人たちは、死の恐怖に怯えながら贋札造りに取り組む。板壁一つ隔てた向こう側では、ユダヤ人たちが虫けらのように殺されている。
    カール・マルコヴィックス演じるサリーは、目前の仲間を救うため、自分のできることに全力を尽さずにはいられない。映画全体を底支えする彼の存在が、この映画にリアリティを与えている。
    緊張と弛緩、美と醜、快楽と苦痛、生と死といった対照的なモノが隣り合わせになっている恐怖。映画としても観る者を飽きさせない。

    終盤、回想から我に返った彼がとった行動は!?
    お洒落なラストシーンにタンゴの調べが心に浸みる。
    ・・・涙が滲みそうになる。

  • 90点 誰もがヒトラーになる可能性がある

    2008-07-08  by tamakazu

    静かに始まり、静かに終わった映画でした。主人公が経験した人生は、いかなる感傷をも受け付けない、もう“静寂”しか許されいものだったのでしょう。
    映画はナチ政権下のベルリン・・・そう享楽と喧騒のかつてベルリンが一番輝いていたと云われるベルリンが急速にナチに支配されてゆく中、捕まった贋札作りが強制労働と殺戮が進む強制収用所でその技術を買われて、連合国の贋通貨作りに命と引き換えに強制される日々を、その偽札作りたちの正義と命の葛藤のなかで描いている。いわゆる「ベルンハルト作戦」と戦史に記された史実を映画化したものだ。実際劇中に登場し戦後生き残ったアドルフ・ブルガー氏が書かなければ、闇に葬られていた可能性がある作戦・・・
    この映画は素晴らしく、むなしく、人間としてそして日本人として重い。ナチスが犯した戦争犯罪は、「人間は戦争という狂気の中では何をしでかすかわからない危険な動物なのだ」と今を生きるボクたちに知らせてくれる。また翻って第二次世界大戦をナチの同盟国として、亜細亜太平洋地域に侵略し生き残った子孫であるこの国の国民は、あの戦争をどう観ているだろうか?と問いかける。旧植民地と琉球列島以外は実際に地上戦とならなかったこの国は、自ら始めた戦争と結果的な敗戦を、もしかしたら“被害者”として感じていないか?
    「ヒトラーの贋札」ではヒトラーその人は出てこない。しかし、ユダヤ人やロマ、共産主義者らを強制収容所に収容し、迫害するドイツの兵隊たちや体制に協力した市民一人ひとりは明らかに「小ヒトラー」だった。
    日本という国は、第二次大戦で犯した罪を、映画に昇華できているだろうか?“過去に眼を閉ざす者は、未来に対してもやはり盲目となる”とは、日本への警告ではないだろうか?日本にこの映画が作れるだろうか?せめてこの日本で、あの戦争に真摯に向き合い、また巻き込んだ亜細亜太平洋の人々に認めてもらえるような映画が出来ることを願って止まない。

  • 80点 二人の主人公

    2008-03-02  by りんぼ

    相変わらずと言うか、ドイツ映画というのは相性が良いのか映画の中に引き込まれた。大戦時下のドイツ収容所と言えば映画の舞台にも度々なってきたが、この映画は他の映画とは異なる大きな特徴がある。それは登場人物の葛藤だろう。収容所と言えば、捕らえられた者の大半が選択の余地は無い。しかし、この映画の囚人たちは自らの運命を決定出来る立場にあった。その選択は自分の生死と戦争の情勢に直結している。この辺りの心理描写がこの映画の醍醐味だろう。このギリギリの駆け引きがサスペンス的な要素もあり見応えがある。
    当然、暴力描写もあるが、一つの映画として実に見応えがあります。

    この映画には二人の主人公が出てくる。一人はサリーであり、もう一人はブルガーだろう。この物語のベースになったのはブルガー氏の著作によるものだ。この原作は未読だが、セオリー通りならばブルガーが主役になるところだろう。そこを贋札作りの犯罪者、サリーを主人公にしたところが上手い。彼の視線から見ることによって、この事件が双方向から見ることが出来る。彼の被害者でもあり加害者でもあるという立場が問題の奥深さを物語っている。このどっちとも言えない立場に立つことが実は一番難しいのではないだろうか?

    私も見ていて二人のどちらが正しいのか迷った。これは戦争などでは本当に良くある構図で、大きな犠牲と小さな犠牲の葛藤だ。目の前の命を犠牲にして世界にとって良いことをするのが正しいのかどうかだ。当事者で無ければ小さな犠牲は已む無しと考えるだろうが、目の前で殺される仲間を見て、それでも己の信じる正義を貫けるのだろうか? それを貫ける人とそうでない人が居るのは確かだろう。
    象徴的だったのは彼らの収容所と他の収容所を隔てていた壁だ。彼らが生き残るために贋札作りに加担したことを責められる者は居ない。しかし、終戦し壁の外の惨状を見た彼らの心に去来したものは何だったのだろう? その後、サリーの心情の一端を垣間見ることが出来るが、決して癒えることの無い傷が刻まれたようで実に痛ましかった。

  • 90点 生きてることの無常

    2008-02-13  by くわぞお

    題材が題材だけに、圧倒的な緊張感で人の在り方を抉り出している。これをみて、自分はどう生きるべきか、考えさせられるタイプの映画で、最近はこういう映画も少なくなってしまった。

  • 70点 壮絶サバイバル

    2008-02-07  by マーク太郎

    緊張感にあふれていた。いつ殺されるかもしれないという状況では「偽札作り」くらいいくらでもやるだろうな、というのが個人的な感想。それにしても年をとったせいか最近暴力的なシーンが心臓に悪い・・・・

  • 80点 黙して語らず

    2008-01-28  by はなよ

    自分や仲間が殺されないよう従順に振舞いながらも、ギリギリのところで自分を貫く主人公のサリー(ソロモン)から目が離せなかった。

    サリーは余計な事はしゃべらず、自分の感情もなかなか外には出さない。用心深くて理性的な人物だ。犯罪者だが決して悪人ではない。

    この、稀代の贋作者が、どのようにして生きてきたか、シーンを重ねるうちにバックグラウンドが見えてくる。サロモンがナチスに連行される前から表面は闊達に振舞いながらも用心深く生きてきたことが冒頭でなんとなく察せられ、ロシア系なのにロシア語を拒絶する所で、複雑な過去があることがわかってくる。

    ロシアのオデッサはユダヤ人虐待・虐殺が一番酷かった地域だし、スターリン政権はユダヤ人を徹底的に迫害している。美術専攻の学生が贋作を生業にする犯罪者に堕ちたのは、人種的差別とも無縁でないはず。ホロコーストを生き延びる処世術や用心深さも厳しい差別の現実を生き抜いてきた過去があったからなのだろう。

    ラストシーンを見て何とも言いがたい気持になった。何かが終って、でも何も終っていない、見えない大きな傷を負い、多くを失った後、人はどのようにして生きてゆくのか?わたしには答えが見えない。

  • 60点 生け簀の死刑囚

    2008-01-27  by くりふ

    何故かモナコで、ギャンブルと美女で始まる物語。ホロコースト直球告発映画かと思っていたので意外でした。プロの贋作屋を主人公にしたことで、ノワールのような雰囲気も漂っていますね。実録風というのは薄めた、とある男の、とある試練からのサバイバルストーリー、という見え方に寄っていると思いました。

    原作にあたる、実際にホロコーストを生き延びた
    A・ブルガー氏の手記を既読だったのが原因かもしれませんが、
    映画は全体に、どっちつかずな仕上がりと感じました。
    ある男の物語、と言い切るには主人公の描写は表層的に思い、
    群像劇、とまでは行かないようだし、原作に比べると、
    捕虜収容所の描写が、いやって程リアルに迫ってくる、
    という感じも薄いです。この展開ならたぶん必要な筈の、
    いつ殺されてもおかしくない、24時間つきまとう圧迫感、
    というものがあまり漂って来なかったのが、
    いちばん、腑に落ちなかったかな。ちょっと八方美人に
    薄め過ぎたのかなあ、と個人的には思いました。

    とてもよいと思ったのは、捕虜の中では特権階級である、
    主人公ら偽造チームが、他の捕虜(実際は死刑囚のよう)との
    格差を、思い知らされる辺り。同じ人種の間に作られた
    『壁』が崩れることでそれを知るも、そこから、
    特権階級ゆえの誤解で生まれる悲喜劇。痛かったですね。

    主人公に寄り添うモナコの令嬢役が、
    チャップリンの孫ドロレスでした。
    孫の代になっても、まだ面影が残ってますね。
    そして、なぜ捕虜だった主人公がモナコへ?
    というのが明らかになるところが、
    痛いんだけど、ちょっと粋、でした。

    ちなみに、原作は個人的に、かなりおススメです。
    ページをめくる度に人が死んでゆくので、覚悟は必要ですが、
    とにかく知ってほしい、という著者の想いはひしひしと、
    伝わってきました。

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