麦の穂をゆらす風 プレミアム・エディション
『麦の穂をゆらす風 プレミアム・エディション』を価格比較。★★★★(79点)『麦の穂をゆらす風』に対するみんなのクチコミ情報などもあります。
| 監督 | ケン・ローチ |
|---|---|
| 出演 | キリアン・マーフィー, ポードリック・ディレーニー, リーアム・カニンガム, オーラ・フィッツジェラルド, ウィリアム・ルアン |
| 発売日 | 2007年4月25日 |
| 定価 | 4,935円(税込) |
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amazon.co.jpによる解説
1920年、英国からの独立のため、アイルランドの若者たちは義勇軍を結成する。医者を目指してロンドン行きを決意していたデミアンも冷酷な英国軍の仕打ちに怒りをつのらせ、兄とともに闘いに身を投じる。そして和平条約を手にしたアイルランド。しかし、条約の内容を不服とし、完全な自由を求める者と条約を受け入れようとする者で国内は対立。内戦に発展していってしまう。デミアンは完全な自由を求めるが、兄は条約を受け入れようとし、兄弟は真っ向から対立してしまう。
『プルートで朝食を』で妖艶な魅力を振りまいたキリアン・マーフィが、アイルランドの自由を求めて闘う若者を熱演するケン・ローチ監督作。戦争が何を生み出したかを、ひとりの青年の人生を通して捕らえたローチ監督。その視線は鋭く厳しくスリリングで見るものの心を捕らえて離さない。戦争から生まれるものは憎しみや哀しみしかなく、家族の絆さえも残酷に引き裂いていく。その物語は重く辛いけれど、平和ボケした心には強烈なパンチとなって響いてくる。2006年カンヌ映画祭パルムドール受賞も納得の力作だ。(斎藤 香)
商品詳細情報
| 販売元 | ジェネオン エンタテインメント |
|---|---|
| 発売日 | 2007年4月25日 |
| リージョン | 2 |
| ディスク枚数 | 2 |
| 形式 | DVD |
関連商品
映画生活ユーザーによる「麦の穂をゆらす風」のレビュー
-
重苦しい感動を呼ぶ人間ドラマ2008-04-18 by
牧坂満
「月踊りさん」同様に、私もレビューを書き込もうか、ずっと迷っていた映画です。日本空手協会のアイルランド支部長をつとめる法政大学体育会空手部での同窓生のY・Aくん(100キロ超級の巨漢ですが、IRAとは一切の関係はありません)と彼の家族であるアイルランド人の奥さんに娘さん二人を交えた混合部隊で鑑賞しました。
思想信条や主義主張の違いから、アイルランドの寒村の村人を殺害して、兄弟が独立運動のために立つのですが、独立達成後には再び悲劇が起るのです。Y・Aくんもご家族も全員が重苦しい雰囲気で、日常の戦闘の様子が克明に描かれている暴力の非人間性を受け止めていました。アイルランドで教師の仕事をしている奥さんは“なぜこんな悲劇が生まれるのか、登場人物にも私たちにも分らない”と日本語(拓殖大学体育会空手部OGなので日本語は完璧)で語っていたのが印象的でした。
いつの時代でも起きている兄弟間の軋轢からの悲劇。映画では兄弟たちが対立する姿を、抑圧された人々の苦しみに重ねながら、兄弟の感情が揺れ動いていく様を描写します。ケン・ローチ監督によるリアリズムタッチの演出と俳優たちのナチュラルな演技力によって、アイルランドの歴史と悲劇を受け止めることが出来ました。 -
「悪くない」を超えず2006-12-04 by
odys
どういう点数を付けるか、迷った。75点といったところで、普通こういう時は繰り上げるのだけれど、今回に限り繰り下げて付けることにした。
いや、悪い映画ではない。日本人にはIRA問題は遠くてよく分からないところがあるし、加えて変な英国幻想――英国は紳士の国だとか、英国人は日本人より大人だとか、英国の植民地支配は理性的だったとか――がないでもない日本においては十二分に見る価値のある映画だと思う。
映画の進行も過不足なく、運命のアイロニー(最初は武装闘争に懐疑的だった主人公が最後には原則論者として悲劇的な最期を迎えるなど)を初めてとして、過度にお涙頂戴的にならずにある意味淡々としており(例えば主人公が年少の裏切り者を処刑するところなど、そのつもりになればもっと情感的に描けるだろうが、敢えてそれを避けているところが素晴らしい)、制作側の力量を感じさせられた。
パンフによれば、英国の高級紙「タイムズ」はケン・ローチ監督のこの作品を「反英国映画」とクサしたそうで、高級紙といえば自国の悪口を書くのが商売みたいに思っている日本人には、このあたりに第二次大戦勝利者の根強い自己正当化の論理を見て取るのがいいのだろう。
だから、繰り返すが悪くない映画なのだが、悪くないと言うところを超える映画的な感興を感じられる作品になっているか、というと、どうも疑問なのだ。ペーパーテストの設問に答えるのならこれで「良くできました」なのだけれど、映画がそれだけでいいのかどうか、考え込んでしまうのである。 -
外国人がその国の叙情を描けるか?2007-09-25 by
月踊り
レヴューを書き込もうかずっと迷っていた映画です。
アイルランドという国には個人的な思い入れがとても強く、『風と共に去りぬ』『我が道を往く』などといった作品にも長ったらしいレヴューを投稿して毎度ヒンシュクを買っております。
で、そのアイルランド好きが観たこの作品ですが、一言で片づけると、ケンさんには描ききれなかったという感想が残りましたね。
全体の流れにはさしたる不満はありません。映像もアイルランドを象徴する2色、グリーン(草木)とグレー(岩肌)を非常に効果的に映し出していたと思います。
残念だったのは、この監督が一番描きたかったものが何だったのかがボケてしまった事が一つ。
800年近くに亘る英国の植民地支配からの解放、その喜びも束の間に自らを分断してしまう同胞たち。
この悲劇をアイルランド島の悲劇として捉えたかったのか、それともボスニア問題などにも通じる一般論として汎用したかったのか。
どちらだったとしても、中途半端でした。よしんば純粋に前者だとしても、この民族に沁みついている悲しみが致命的に伝わってこないんです。特に条約批准からラストに至るまでの重要な流れはもっともっときめ細かく描写して欲しかったですね。
ただ、実際の問題として、この流れは現在も止まっていませんから、俯瞰して描くのは難しいのかも知れませんが。
それとケンさん自身が英国人であるという事は、間違いなく作品に影響しています。せっかくの「麦の穂をゆらす風」が美しく使われておりません。アイルランド人を描くのにDrinkin' Songも全然流れない(「Irish Rover」一曲だけ)のはアイルランド的な叙情を理解していない、つまりはこの民族に対する感情移入が根本的にできていないのだと思います。
ラストに物足りなさを感じた人もいるんじゃないでしょうか?ボクは大いに感じました。でもあれはしかたないです。あれ以上は英国人である彼には無理でしょう。
主人公が兄弟であることで何とか映画はエンディングを作れた、話を終える口実になったのだと思います。それほど難しい題材なんです。なぜならこの悲劇は今でも続いているんですから。 -
英国人監督のアイルランド史劇2007-08-09 by
ももんがあまん
最近涙もろくなったせいか、最後は不覚にも、涙々・・・ でありました。
何度かアイルランドを旅したこともあって、わりと親近感を感じてもいる国なので、アイルランドが舞台の映画は、わりとたくさん見てきたのですけれど、ベストワンと言ってよいかもデス。
映画の内容については、他の人もたくさん語っているので、お任せするとして、この映画、「英国人監督のアイルランド史劇」と言う点が、ちょっと興味をそそられる点であります、英国人監督のアイルランド映画としては他に、「マグダレンの祈り」などというような、ショッキングな映画もあるけれど、こちらは、英国とアイルランド間に横たわる、より本質的な問題を、「史劇」として、それも時には「ドキュメンタリー」のように、リアルに描いているところに、何か、監督の心意気のようなものを感じて、★★★★★を献じたい、そんな気がしますですね。
ところで、この手のアイルランドを舞台とした映画を見る時に、並行的に思うのは、日本と朝鮮半島の事で、最近は、井筒監督と言う人が、日本における「在日」の問題を扱って、話題になっているけれど、今一歩踏み込んで、日本の朝鮮支配、日韓併合の歴史について、より本物の、史実に基づいた、リアルな映画を見てみたいと思うのですね、マア、日本の映画産業にも映画人にも、未だそこまでの勇気は無いだろうし、またお互いの国家も国民も、未だかなり、未成熟な現状の中では、真実を語ることは、相当に危険な事かも知れないけれど・・・ 。
最後に、歴史についての僕の記憶では、英国のアイルランド支配(殖民)は、ウイリアム征服王(12c)の時代の頃から始まってはいるけれど、それがより大規模で徹底して過酷なものになったのは、エリザベス朝(16c)の時代とそれに続くクロムウェルの時代(17c)で、その時代背景にはヨーロッパの政治関係(英vs仏vs西)がある。
特にヘンリー8世の英国国教会の設立(プロテスタント)以降の英国にとって見れば、仏・西両国が、同じ、カソリック国であったアイルランドを梃子にして、英国の背後を突くと言う心配がつねにあり (事実これは、以降、たびたび試みられてきた、大陸国家の戦術でもあった) つまり、これを阻止するためにも、英国は、アイルランドの完全支配と非武装が、絶対に必要な生命線だったので、単純な植民地支配という話ではなかったように思う。
こういう視点で見れば、英国の過酷なアイルランド支配を、ただ惨酷・非道とのみ断罪する気にも、僕はなれないし、この辺り、ロシアの南下に怯える、20世紀初頭の日本の朝鮮政策にも、何処か酷似しているような、そんな気もしてならないのだけれど、さてどんなものか・・・?
より史実と事実に基づいた、「日帝支配時代の朝鮮」これを舞台とした日本映画、何時か見てみたいものです。 -
緑が眩しかったが・・・2007-07-14 by
星空のマリオネット
終始、アイルランドカラーの「深く濃い緑」のなかで、物語は展開します。
エメラルドグリーンの島といわれるアイルランド島。
その緑の眩しさ美しさは格別で、場違いな血なまぐさい闘争の悲劇性を際立たせます。
ホッケースティックを手にボールゲームに興じた普通の若者たちが、銃を手に武装闘争に駆り立てられ、そしてのめり込んで行く。
自分よりも弱い立場の人間に対する暴力が肯定された時、人間の残忍さが現れてしまう。それが弱い立場の人間の反撃を招き、またその復讐が始まる。憎しみの連鎖です。
イギリスとの和平が成立しても、一度、野に放たれ勝利を味わった若者たちの理想やエネルギーは納まることを知らない。路線闘争が泥沼化するのは必然かもしれません。そこに宗派対立も絡むのは、現代に至るまで何ら変わることのない人間社会の宿命なのでしょうか。それは仲間だった友人を処刑し、兄弟の運命を別ち、それぞれの家族、母や妻を悲しみと憎しみの底に突き落とす。
ただ、この映画が何に主眼を置いているのか、私にはいまひとつ伝わってきませんでした。淡々と描くなか、ロングショットで捉えられた「逃げるような後姿」に孤独と悲しみを託しているのでしょうが・・・
自分の体験に通じる部分がないせいでしょうか、この世界に没入したり、共感したりはできませんでした。
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俯瞰過ぎる2008-07-04 by
バナバナ2
私は戦後生まれですけど、ももんがあまんさんと同じ様に、アイルランドでの英国軍の蛮行の様子は、旧日本軍を思い出しました。
こんな事されちゃあ、若けりゃ若い程、絶対自由を勝ち取ってやる!って思いますよね。
そして、いざ灰色条約を締結することになって、これを認めるか認めないかで揉める訳ですが、兄の考え方や弟の気持ちも、外国人の私が観ても分かりやすいように描かれています。
でも、終戦記念日の時期によくやるTVの特番ドラマのように、説明臭いというか、お行儀が良過ぎるというか、どうしても映画的に見えない。
背景は、アイルランドの広大な草原や岩肌を映しているけれど、なんかこじんまりとしているというか。
これって状況はよく分かったけど、登場人物達がステレオタイプに見えるからかな?
「あ、これ、なんかの映画で観たことある」みたいな。
劇中で「英国が、インドやアフリカの様にアイルランドを手放すことなんて絶対に有り得ない」と誰かが話してましたが、どうして北アイルランドは第二次世界大戦後も、アイルランドに返してもらえなかったんだろう。
外国人の私には、そこのところが知りたいです。
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暴力対暴力2008-04-04 by
ゼーン
やられたら、やり返す以外に何をしたらよいのでしょう。
こんなことをされて、反対側の頬をだす、ことなんてできません。
でも暴力は、生み出すものがありません。 -
何の為?私は家族を守る為かな2007-07-19 by
hirogon
最後まで誰にも感情移入することが出来ませんでした。物語に入り込みたい方なので物足りなさを感じました。
この監督さんの作品はまだ4作しか観たことがありませんがどれもそんな感じです。
「我々は」「彼らは」「あなた達は」のように複数形で表されてしまう時に感じる恐ろしさ。そこに個人として存在することは可能な事なのでしょうか。 -
兄と弟2007-07-16 by
さんご
「俺の代わりはいるがお前の代わりはいない」と言う兄に対して「彼(兄)の心は死んでいるようだ」と手紙に書く弟。
独立しなければ元も子もないというのもわかるし、闘い続けてこれ以上はよくならない、というものわかるし、どうにもできないところがつらかった。
ただただ、何故こんなことになってしまうのだろうという気持ちでいっぱいになってしまった。 -
イギリスの責任を問う!2007-07-15 by
理屈屋
イギリスの支配から独立しようとする、アイルランドの田舎の青年たちのゲリラ闘争と、その悲劇的なひとつの結末を描いた物語、といったところでしょうか。
緑豊かなアイルランドの田舎の、素朴な青年たちが、どうして狂信的なテロリストになってしまったのか、そしてなぜ今だにそれが続いているのかが、簡略かつ模式図的にではありますが分かるようになっていると思われます。
イギリスとアイルランドの関係に詳しくはありませんが、この物語を見る限り、私的にはイギリスが問題の原因であり、その責任をハッキリと感じます。アイルランドの人々を殺し合わせることを意図した悪魔的外交を行ったとさえ感じられます。
この物語は、アイルランドとイギリスの関係を描いていますが、今なお世界中に存在するテロや民族紛争・虐殺などは、すべて同じ構図なのではないか?と想像されます。
これに兵器売買などという問題が絡んでくることも想像に難くないですね。
責任を負うべきものが「強者」であるがために、歴史や事実に関する情報が隠され、一般の人が普通に暮らす中ではその事情を知ることができなくされている側面があるとしたら、この映画の持つ意味は、私の思う以上に大きいかもしれません。











