パラダイス・ナウ

『パラダイス・ナウ』を価格比較。★★★★(81点)『パラダイス・ナウ』に対するみんなのクチコミ情報などもあります。

パラダイス・ナウ
80点
監督 ハニ・アブ・アサド
出演 カイス・ネシフ.アリ・スリマン.ルブナ・アザバル.アメル・レヘル.ヒアム・アッバス.アシュラフ・バルフム
発売日 2007年12月7日
定価 3,990円(税込)

 

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商品詳細情報

販売元 アップリンク
発売日 2007年12月7日
リージョン 2
ディスク枚数 1
形式 DVD

映画生活ユーザーによる「パラダイス・ナウ」のレビュー

  • 80点 映像化されていない部分を想う

    2007-05-24  by 未登録ユーザHandara Yabanye

    公開され観ることができてよかったとは思う。また、「自爆テロ(これは世界広しといえども日本でだけ通用している用語)」の主体側から描いた初めての作品ということでも意義深い。
    しかし、このサイトへの投稿を読んでみても、日本の観衆に背景や「テロ」へ駆り立てられるモチベーションについて理解がしにくい作品であることは否定できなさそうだ。
    同じパレスチナ人とはいっても、エリア・スレイマンやM.クレイフィといった映画監督と同じように、アサド監督もイスラエル生まれで軍事占領を経験しているわけではない。「自爆」を真っ向から映画に描こうとしたチャレンジ性は真摯なものであり、困難を超えて作品を送り出したことには評価したいけれども、何かが足りない。
    それは、特攻隊の映画を作って「アラブの野蛮な自爆とはわけが違う」とのたもうたどこかの知事への反論の根拠にもつながる。自爆した人の多くはファナティックな聖戦論者ではなく弁護士や医師をめざすインテリだったり警官や救急隊員だったりし、占領下で家族や恋人など身近な人を殺害されたりして志願に至っている。そう、作品では占領のもとの閉塞感は描かれるが、自爆に駆り立てられる個人的に決定的な衝撃的事件、屈辱、トラウマが描かれていないのだ。
    監督自身が、そうしたシーンは不要だと考え映像化しなかったと答えている。その結果、(イスラム?)武装組織が二人に任務を与えるという側面だけが強まってしまい、パンフで足立正生氏が述べていた違和感にもつながっている。
    したがって、自動車修理工の日常が自然に自爆へと流れ込むというストーリーが強まってしまったのかも知れない。
    しかし、そうであっても「隔離壁」に封じ込められつつあるパレスチナからの、稀有なメッセージであることは確かだ。

  • 50点 映画作品としてもう一つ

    2007-06-30  by 未登録ユーザodys

    作品にもう一つ入っていけませんでした。

    テーマが重いことはよく分かるし、町の様子なんかは興味深かったのですが、二人がテロに出かけて、ちょっとしたアクシデントからバラバラになってしまうあたり以降の展開がよく理解できない。なんでサイードは途中からああいう放浪をしてしまったのでしょうか。迷いが生じたのか、それとも・・・・? まあ、死ぬ覚悟を決めた人間が親族に会いに行ったり街を放浪したりすること自体は分からないでもない(『罪と罰』のスビドリガイロフとか)けど、やると決めた予定が狂った後の行動としてはどうなのかと。結局、作品として彼の行動の理由をうまく映像化できなかったということだと思う。

    もう一人の青年が翻意する過程もイマイチ分からない。いや、むしろこちらの方が分かりにくさでは上かも。結局、この映画の映像や言葉のやりとりは観客を説得できていないんじゃないか。特に言葉の無力さは目に余る。それがそうと分からないのは、現実をバックにした映画で、観客がそのことに騙されているからじゃないか。

    きわどいテーマを扱っているから映画賞にノミネートされるのかもしれないけど、作品としての充実度から見るとそれほどではないと言うしかありません。

  • 90点 パレスチナ問題は根深い。

    2007-06-10  by 未登録ユーザメルシーボク

    2人の青年がひょんなことから自爆テロを依頼されて頓挫するところから物語は思わぬ方向へ。 二人の青年の立場が最終的には逆転してしまうのだけれど本当に苦しい映画。 天国なんかない、今を生きなきゃって思いましたね。

  • 100点 複雑な現実をそのまま描いた佳作

    2007-03-22  by シャンティ

    視点が主人公の青年に固定されているので、『シリアナ』よりはるかに簡単ですが、メッセージは同じように重かったです…。

    イスラエル人には平和教育の一環として見てもらいたいですが、パレスチナ人の皆さんにも、第二のサイード君を出さないためにも見てもらいたい映画でした。

    特にがつんときたのは、サイード青年の、「被害者は、痛みを相手が理解しないときは、理解させるためにも加害者になるしかないじゃないか」というシンプルだけどリアルな考え方でした。

    パレスチナ問題に限らず、イラク戦争とか朝鮮問題とかを見ても、「やられたらやり返せ」の理論は現在も先進国・途上国を問わず基本になっているのかなと思うと、虚しく思いました。

    映画には、非暴力不服従運動団体に属す女性、テロをやめる男性、テロをコーディネイトする武装グループ、顔の見えないイスラエル兵、リゾートのようなイスラエルの近代的な街並みと、瓦礫だらけの貧しいナブルス地区の格差、いじめ、貧困、悲しみに耐える母親たち…と、現実を全て見せるようにできています。脚本がよくできているのだと思います。

    考えさせられる映画です。

  • 70点 「犯人も、この悪夢を見続けることになる」

    2008-04-01  by 名画座の怪人

    捨て身のテロだな〜。 (^^♪

    なんだかヤクザ映画の鉄砲玉みたい。
    主役の二人の若者よりも、組織の上層部のやり方のほうに憤りを感じてしまった。
    適当な若い奴を選んで「お努めを果たせたら金バッチやで」とそそのかすのに似ていますね。で、自分たちは安全なところでのほほんと結果を待つわけ。

    「君たちは選ばれた英雄だ」「殉教者だ」とおだてられ、その上「残された家族の面倒は見る」と言われたら単純な奴はその気になっちゃいます。ましてや主人公ザイ―ドのように世間に負い目のある立場だとなおさら。潜在的な自殺願望を持つ者に大義名分を与えてやれば簡単に自爆テロ志願者が出来てしまう。

    現実はこんなものかもしれないが、指導者の考え方が稚拙だと下の者にとっても犠牲者にとっても悲惨だ。無差別テロじゃ民衆の反感を買うだけだろうに。本当に世の中を変える気なら、最小限の犠牲でのクーデターを計画して欲しいものだ。


  • 90点 抵抗せずは死んだも同じ

    2008-03-13  by 椎茸

    抑制されながら抵抗する自由があるのにそれをしない事は動物と同じだ‥と、この映画のパレスチナ人である監督さんが答えてました。
    イスラエルとパレスチナの問題はよくニュースやドキュメント、映画で見てきたけど、自爆犯が主役というのは初めてだったし、普通の青年が民族の尊厳の為に自爆するという過激な行動の背景が少しでも分かるんじゃないかって意味では興味深かったです。
    日本人はよく祖国がある有り難味を全然知らないと言われるけど、国があり土地があるという事がどれだけ恵まれた事かこういう映画を見るとチョッと気づいたりしますね。
    20世紀は移民の時代とも言われるくらい戦争や圧政などで祖国を追われた人達が多く、まさにパレスチナの人々も土地を追われた民族なんだと思います。
    またイスラエル軍が彼等に容赦ない虐殺をしてきた事もまた事実なんだろうし、憎しみの連鎖があの土地では巻き起きてると容易に想像できますね。
    そういったパレスチナ人にとっての道理からしてみたら自爆テロは当然であり、むしろ生ぬるいとさえ思えるのかもしれないな〜と、この映画から伝わってきました。
    テーマがテーマなだけに見落としがちになるけど、シナリオそのものも面白く、サスペンス性もあって緊張感が絶えません。
    主人公がモラルで戦うべきと諭してくる彼女に向かって、良い生活を送ってる人の余興と吐くセリフがホント印象的です。

  • 90点 悲しみという運命の血は流れ続ける

    2008-02-11  by ひろぼうX

    これは、イスラエルとパレスチナの関係、更には、なぜユダヤ人が放浪の末にこの地に辿り着いたかを理解してないと、正当な評価が出来ない作品。
    パレスチナの彼等がなにゆえ自爆テロを行うのか?
    それが当たり前の行為だからだ。
    彼等が生きて育った地は、生まれながらにそうされることを運命付けられた地。血塗られた地であり、それに抗うことを奇異の目で捉えられる地なのである。
    朝起きて、学校、職場に赴くのに、軍の検閲所を抜けることが普通で、父親がテロを実行できなかったことで裏切り者呼ばわりされるのが当たり前の世界なのである。
    この事実を受け入れて、改めて本作を見直すと、この物語の価値がちがってくると思う。
    運命に従うも逆らうも自由なのだが、それ相応の覚悟と信念が必要となり、日本というこの安寧に腐れ切った地で暮らす私達に、本作の登場人物達を批判する権利が、果たしてあるのかと疑問を呈する私なのです。

  • 60点 映画としてはイマイチ

    2008-01-23  by ももも

    メッセージ性はとても強く見やすくて理解しやすかったです。そして見終わった後深い溜息をしてしまいました。しかしこれは映画としてはちょっと評価しづらいかなぁ。
    一番本作を物語ってるのがエンドクレジットでの「効果音無し」という事だった気がします。

  • 60点 自爆する想いとは・・・

    2008-01-12  by ハヴィエル

    非常に興味深く悲しいテーマの話ではあるんですが、ちょっと解りづらかったです。

    パレスチナの自爆テロを実行する若者の数日間を淡々と撮っているんですが、あまりも淡々としすぎて、ちょっと想いが伝わって来にくかったです。

    まあ、平和な日本で育ち占領されるという事がどういうことか、個人的に正直想像することが容易ではないという面もあるので、その辺が微妙な所ではあるのですが。

  • 70点 いかないで!!

    2007-12-24  by hirogon

    ○○がなくならない限り…、○○を利用するものがいなくならない限り繰り返される悲劇。(そう単純でもないだろうけど)
    大写しになった彼の眼を見つめながら、やりきれない気持ちでいっぱいになりました。

    BGMらしきものがなくても、流血シーンや銃撃シーンが一切なくても、戦いの虚しさを描くことは可能なんですね。

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