ブラックブック
『ブラックブック』を価格比較。★★★★(81点)『ブラックブック』に対するみんなのクチコミ情報などもあります。
| 監督 | ポール・バーホーベン |
|---|---|
| 出演 | カリス・ファン・ハウテン.セバスチャン・コッホ.トム・ホフマン.ミヒル・ホイスマン |
| 発売日 | 2007年8月24日 |
| 定価 | 3,990円(税込) |
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商品詳細情報
| 販売元 | Happinet(SB)(D) |
|---|---|
| 発売日 | 2007年8月24日 |
| リージョン | 2 |
| ディスク枚数 | 1 |
| 形式 | DVD |
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映画生活ユーザーによる「ブラックブック」のレビュー
-
裏切りだけが人生さ。2007-05-30 by
odys
言うならば新時代のナチス映画だと思います。
ナチスを扱う場合、その極悪非道を描き、その犠牲者や連合軍を「清く正しく」描くというのが常道でした。(まあ、ナチスの非道ぶりに一種の美学を見る立場もあるわけではありますが。)最近ようやくそうした傾向に歯止めがかかり、ヒトラーをそれなりに人間的に描いたり、ヒロインがナチズムに共感を示したりという映画が登場してきました。これもそうした傾向に棹さす一本でしょう。
レジスタンス神話は戦後長らく日本を呪縛していました。これは特にフランスについて顕著で、日本人でも遠藤周作のように戦後すぐフランスに留学した人はそうした思いこみから免れていたわけですが、フランス本国でより日本の方がレジスタンス崇拝が強い傾向を、村松剛は1965年にすでに批判しています。しかしサルトルなどの左翼系知識人の人気が高かった日本ではなかなか一般に流通しなかったのでしょう。
本作品はオランダについてレジスタンス神話をうち砕き、相対化を行っているところに斬新さがあります。加えて連合軍とナチス将校との奇妙な癒着も描かれていて、戦後処理が一筋縄ではいかなかった複雑さを垣間見せてくれるのも貴重です。いったん戦争が終わった後の「戦犯」に対する残酷な扱いも見もの。結局どっちもどっちなんですよね。もっともこの映画ではその描写は全体の一部に過ぎません。レジスタンスの非人間的なすさまじさは、それだけで映画の主題になるものでしょう。
映画のスタイルとしてはきわめてオーソドックス。それを良いとするか物足りないとするかは観客次第でしょうが、私としては裏切りにつぐ裏切りを描いている本作では、スタイルの普通さが必要だったのではないかと思います。裏切りだけが人生さ、という身も蓋もない文句が浮かんでくる凄惨な映画である以上、それを救うのはスタイルのある種の古典性なのではないでしょうか。
85点くらいかなと思いますが、5点オマケします。 -
人さまにには見せない姿2007-12-15 by
星空のマリオネット
この監督の作品は余り観たことはないのですが、冒頭のシーンから、どこか普通とは違った奇妙な雰囲気があるなあと感じました。
物語は1950年代半ば聖地を巡るツアーバスから始まります。
砂漠地帯の異様に輝く黄色の崖。その崖沿いを走ってきたバスから降りる観光客(=彼らは平和を満喫する我々観客そのもの)を待ちかまえていたのは、煙る砂塵、世にも美しい海、そして子供たちの清らかな歌声。
しかし、それらを潜(くぐ)り抜けると、そこは一転、第二次世界大戦末期1944年のオランダ。ナチス・ユダヤ人・オランダ人レジスタンスたち、一人一人の生存をかけた陰湿な闘いが繰り広げられています。
登場人物はみな突き放されて描かれています。映画的な美化どころか、虚飾を剥ぎ取られ、普段は決して人さまには見せない姿を現実以上にありのままに描いていきます。
しかし、突き放しているだけではありません。カリス・ファン・ハウテンが演じるラヘル(別名エリス)を見つめるヴァーホーヴェン監督の視線は、ドガやロートレックが踊り子や娼婦を見つめた視線を想起させます。
(彼らドガやロートレックは、楽屋裏で誰の目も気にせず佇んでいる疲れた女たちの姿をありのままに描いています・・・淡々と、しかし暖かく。)。
欲望と裏切りが渦巻く修羅場で、生死の狭間といとう極限状態のもと、感傷の入り込む余地さえない激しい悲しみ、憎しみ、醜さに打ちのめされながらも、生き抜いたラヘル。
(カリスの演技は見事!)
・・・・・・
いまや透明感のある美しい女ラヘル。悲しみを背負った彼女にも新しい生活が訪れている。
しかし、とてつもなく大きく不穏な影が迫っている・・・
彼女に安住の地はないのでしょうか!?
映画「ブラックブック」は、悲惨な歴史の舞台上で、人間の汚い負の側面を感傷や情緒を徹底的に排除し描いた、力のある作品だと思います。 -
誤解してました2007-05-12 by
ジャン≒ルーク
拝啓 ヴァーホーベン 様
あなたのこと、誤解してました。
あなたは、この愚かで、エッチと乱暴のことしか頭に無く、欲望のためなら誰でも裏切り、それでいて無類の寂しがり屋でもある、我々「人間」というこのどうしようもない生き物が、実は「大好き」なのですね。
この映画を観て、つくづくそう感じました。
あなたが、「人間の愚かさ」を好んで題材にするのも、そのこと自体が「人間の愛すべき特性」だと思われているからではないか。
だからこそ、「人間の愚かさ」「醜さ」を描けば描くほど、あなたの描写は冴え渡り、画面には「愛」がほとばしるのでしょう。
すさまじいドラマに、感服いたしました。
願わくば今後も、「常識人」には成し得ない「映像による愛情表現」の数々を、ご披露くださらんことを! -
ヴァーホー便、到着2007-04-03 by
くりふ
暫くぶりのヴァーホー便が届いたとなれば、悪食好きなら観ないわけにはいきません…ということで観てみましたが、ダイレクトな悪趣味描写は少なく、あっても戦争という最大の悪趣味の前には霞んでおりましたね。多くの人が抵抗なく楽しめるデキじゃないかとは思いました。これくらい普通に面白いのが、自分の中では平均点なのですが。
終盤の締めがダラついたのと、ヒロインの心理推移をも少しきめ細かくやって欲しかったこと、あと、黒幕の動機がいまいち不明。そのあたりが不満ではありましたが、全体にグイグイ引っ張る演出は相変わらずで、最後までほぼ、飽きませんでした。抑制が効いていて、その分特出したところもないのですが。
力ワザで押すだけでなく、誰が敵かわからないサスペンスがずっと根底に続いているのがちょっとワサビとは言えるかも。同監督作「トータル・リコール」に通ずるものを感じました。
ある小道具をうまく使っているところもよかった。ヒロイン唯一の自己証明となるものが、家族の復讐代行ツールへと変貌してゆくところが面白かったですね。他にもチョコレートの使い方とか。ああいうサバイバル方法もあるのかと勉強になりました。
回想のラストシーンがたいへん気に入りました。ブラックなのにのどかで、妙な余韻があって。そして大ラスがあの音と共に暗転してゆくのが一番の悪趣味かな? 戦争は終わらないですねえ…。 -
戦争娯楽作品2008-02-02 by
kokoloko
戦争映画からしばらく遠ざかってましたが、先日の『ヒトラーの贋札』が予想以上に良かったので、改めてレンタルで鑑賞しました。
どうなるの?どうなるの?と、観客を惹きこむストーリー展開。サスペンスのようでした。
カリス・ファン・ハウテンという女優は美しいですね。。ヴィヴィアン・リーを思い出してしまいました。ただ、どんな窮地でもあまりに美しく、ちょっと現実離れしていました。安心して見ていられるというか。。
『ヒトラーの贋札』と比べてはいけませんが、生きることへの執着、命への尊さはあまり感じられませんでしたが、そもそも主題が違うのでしょう。これはこれで、娯楽作品として楽しめました。 -
ヒロインに脱帽!!2008-01-21 by
みるる
ヒロイン・エリス役ののカリス・ファン・ハウテン。
彼女がホントにすごい!!
体を張って仲間を助けようとする姿勢、家族を殺したフランケン将軍に再開した時に感情をこらえきれずトイレで吐いた時の表情、投獄され逆らったことにより残虐なリンチを受けた時さえも毅然とした態度を貫こうと虚しさや惨めさを隠そうとした表情。
どれもが繊細で印象的でした。
特にレジスタンス仲間の医者のハンスからムンツェ将校の死を告げられた時の悲しみに満ち、泣きくずれた時の表情はとても切なく、彼女の悲しみがダイレクトに伝わり、涙が出そうになりました。
ストーリーが凝っているので様々な見所があり2時間半があっという間に過ぎてしまいました。
単なるサスペンス映画ではなく、第二次世界大戦時のナチス・ドイツ占領下のオランダの時代背景など、勉強になる部分も多くある見ごたえある作品だと思います。 -
噂は本当だった2007-08-29 by
tamakazu
第二次大戦中ナチス占領下のオランダの話・・・なんとなく内容が予測できたけどいざ観てみたらハラハラドキドキの連続で、活劇的面白さがいっぱい。じわじわ浸透していた「ブラックブック」は面白いらしい、という噂は本当だった。
「善きヒトのソナタ」の出演俳優も出てたり、勧善懲悪な単純さではなく、人間の愚かさや弱さ、時代に翻弄される人々の生と死が複雑に絡み、しかも小気味良いテンポで続き、悲しい映画なのに楽しめてしまった。
特に主演のカリス嬢の理的な美しさに、ドヌーブ、岩下志摩的な妖艶さを感じて胸キュンしのはボクだけだろうか?今後の活躍が楽しみ。
実は公開当時から観たいと思ってたのに見に行かず、ギンレイホールで上映してた時は夕方の外に長いOL行列があるのを見てあきらめ、3度目のチャレンジで新橋文化で観ることが出来ました。JRの高架下の列車の通り過ぎる音や、酒飲んでるオヤジ客のうわごとを聞くのもなんとなく気にならない、時代を感じる雰囲気もなかなか良かった!
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「映画漫才」ボール亭バー&ホーベン2007-05-27 by
としぞ。
バー「バーホーベンが新作映画撮ったで」
ホーベン「え?あの変態のオッサンかいな」
バー「何が変態やねん。おもろい映画撮るやんか」
ホーベン「いや、ボクも好きな監督やけどな。でもな、 『インビジブル』や『氷の微笑』じゃエロ炸裂!『スターシップ・トゥルーパーズ』じゃ、殺す殺す殺す、死ぬ死ぬ死ぬ・・・そう言えば『ショーガール』でラジー賞獲った時、授賞式に来てガッツポーズしたらしいで。やっぱ変態やろ、あのオッサン」
バー「そりゃシャレがわかっとるちゅうもんや。エライな、バーホーベン」
ホーベン「ハル・ベリーも『キャット・ウーマン』でラジー賞獲って、やっぱ授賞式に来てスピーチしてたな」
バー「好きや、ハル・ベリー。トム・クルーズも見習って欲しいわ。でな、そのバーホーベンが、ハリウッドじゃ自分の思う映画が撮れん、ちゅうて地元のオランダに帰って撮ったんが『ブラックブック』やねん」
ホーベン「『スターシップ・トゥルーパーズ』みたいなん撮っといて思う映画が撮れんて?そりゃ、さぞかしスゴイ変態映画になったんやろな」
バー「ところがどっこい、これがきっちりおもろいねん。第二次世界大戦の時のナチスとレジスタンスの物語なんやけど、メロドラマあり・・・」
ホーベン「エロドラマ?」
バー「つまらんこと言うな!メロドラマや。それにサスペンスあり・・・」
ホーベン「挿すペ×ス(自主規制)?ポールだけに?」
バー「アホか!ホンマに下品やな、キミは。サ・ス・ペ・ン・スや!!その上ミステリーもありのエンタメで、しっかり戦争と人間の愚かさみたいなもんもメッセージしとるんや」
ホーベン「ほぉ・・・あのバーホーベンがねえ」
バー「ストーリーもしっかりしとるし、ホンマ驚いたわ。だけどな、そこはやっぱりバーホーベンや」
ホーベン「と言うと?」
バー「エロもスカトロも血ぃドロドロも忘れてないで。バーホーベンはヒロインを責めまくってまっせ。もう堪りません」
ホーベン「右上の写真の人かいな。そらええわぁ・・・コーフンしてきたで。バーホーベン魂は健在、ってこっちゃな」
バー「バーホーベン好きはもちろん、おもろい映画を観たい人の期待にも十分応える出来ですがな」
ホーベン「変態とか言うて申し訳なかったなぁ」
バー「いや、変態は変態や。もちろん褒め言葉やけどな」
ホーベン「こりゃ楽しみなこっちゃな」
バー「ほんま、脱帽!って感じやで」
ホーベン「脱糞?」
バー「・・・キミの方がよっぽど変態やないか。いっぺんバーホーベンにどつかれてきなさい!!もうやめさせてもらうわ」 -
傑作2007-04-21 by
エージ
もっと派手にむちゃくちゃにやっても良かったように思いました。スカトロ、下の毛の染色から、おっぱいとバーホヴェンの変態的側面が見えますが、主だったものは人間の浅ましさ、汚さ、どうしようもなさが描かれています。だからと言って人間が大嫌いだという描き方ではなく、どうしようもないからこそ人間は愛らしい、愛すべき動物なんだということを感じとれました。戦争という事実だけではなく、誰が裏切り者なのかというサスペンスにもなっていて娯楽性でも優れている作品です。ヒロインの女性の魅力なくしてこの作品は語れないと思います。
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この世でもっとも醜いもの2007-07-02 by
むぎわら帽子のジミー
第2次世界大戦時のオランダを舞台に、隠れ家での生活を余儀なくされていたユダヤ人女性が、やがてレジスタンス活動に身を投じることになるお話です。「アンネの日記」が愛読書で、もとからナチス時代に興味を持っている私は、ピッタリの題材でした。
ドラマの演出とか音楽の流し方とか、なんとなく昔風。若干情緒が欠けているし、展開も尺に収めるために粗く感じる部分はあるものの、全体的にはよくできていると感じました。カリス・ファン・ハウテンの「胸を張った演技」が、とにかく見物!(意味が分からない人は、映画を観て下さい・笑)
しかしまじめな話、この作品はとても人間の愚かしい部分を抽出しており、かなり後味は悪いです。特に後半の展開ですね。戦争が終結して、ナチスから解放されたオランダ市民が報復に走る行為は、観ていて胸くそ悪くなりました。立場が入れ替わるだけで、やっていることは皆同じ。正義も悪もないのです。
2007/04/07 TOHOシネマズなんば(Premier)












