タクシードライバー スペシャル・エディション(2枚組)
『タクシードライバー スペシャル・エディション(2枚組)』を価格比較。★★★★(77点)『タクシードライバー』に対するみんなのクチコミ情報などもあります。
| 監督 | マーティン・スコセッシ |
|---|---|
| 出演 | ロバート・デ・ニーロ.シビル・シェパード.ジョディ・フォスター |
| 発売日 | 2007年9月26日 |
| 定価 | 4,179円(税込) |
価格比較
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amazon.co.jpによる解説
タクシー運転手のトラビスは、大統領候補の選挙運動員ベッツィに心を惹かれる。だが、デートは失敗。そんな折、トラビスは13歳の売春婦、アイリスと出会い、足を洗うよう説得する。トラビスは使命を感じ、アイリスのいる売春宿に向かったのだが…。
ニューヨークの夜を走る1人のタクシードライバーを主人公に、現代都市に潜む狂気と混乱を描く。ベトナム帰りの青年トラヴィスをロバート・デ・ニーロが演じ、世界の不浄さへのいらだちを見事に表現した。トラビスの強烈な個性は、70年代を代表する屈折したヒーロー像となった。
監督は、マーティン・スコセッシ。ホームタウンのニューヨークを舞台に、先鋭な人間ドラマを作りあげた。これが遺作となったバーナード・ハーマンの音楽も印象的で、特にトム・スコットのアルトサックスが冴えわたっている。(アルジオン北村)
商品詳細情報
| 販売元 | ソニー・ピクチャーズエンタテインメント |
|---|---|
| 発売日 | 2007年9月26日 |
| リージョン | 2 |
| ディスク枚数 | 2 |
| 形式 | DVD |
関連商品
映画生活ユーザーによる「タクシードライバー」のレビュー
-
愛と幻想のファシズム2008-05-21 by
牧坂満
映画冒頭は極彩色に彩られた夜のニューヨークを走るタクシーとそのドライバーが描かれています。道路に吹き上げる蒸気、治安の悪そうな荒廃した街を象徴するかのような無機質な夜景を無気力に眺めるタクシードライバーのトラヴィスを演じるのは名優、ロバート・デニーロですが、この頃の痩せぎすな体躯も神経質そうな表情も主人公にマッチしており名実ともに名演技です。
映画「ノーカントリー」の登場人物たちと同じように、主人公のトラヴィスは1973年5月にUSマリーンズを除隊したベトナム戦争の帰還兵という設定です。映画内では暗示させるだけの演出に留めてあるのもマーティン・スコセッシ監督の狙いがあります。古今東西、戦場からの帰還兵ほど社会問題化する厄介な存在はいません。前出の「ノーカントリー」もそうですが、黒澤明監督の「野良犬」も復員兵が犯す犯罪を描いています。
社会に順応出来ずに、孤独と絶望の日常生活を余儀なくされるトラヴィスは毎日仕事を終了すると、イエローキャブの車庫に戻る単調な生活の連続を繰り返すだけであり、タクシードライバー仲間のウィザードのような達観した心境にはなれずにフラストレーションを溜めていくのです。ウィザードを演じるのは名脇役のピーター・ボイルであり、彼は自分たちが格差社会での負け組であることを容認し、上昇志向も諦めているプア・ホワイトを上手く演じています。
トラヴィスのように孤独感の中に蓄積されたフラストレーションを憎悪へと爆発させていく人間を描いたのは、大藪春彦の初期のヴァイオレンス小説(※ハードボイルド小説とは異質なモノです)に見てとれます。小説の主人公たちはインテリで美丈夫のタフガイですが、大藪春彦自身は女性にモテナイ風貌をした冴えない男でした。彼の作風が変わるのは人生の伴侶を見つけた後であり、それまではタクシードライバーの主人公と同じように銃器にのめり込み、ストレスを叩きつけるように数々のヴァイオレンス小説を上梓していったのです。大藪春彦が描く主人公とトラヴィスが違うところは、大統領候補の選挙事務所に勤務するベッツイに恋心を抱くところにあります。ベッツイを演じるのはシビル・シェパードであり、トラヴィスにとってはインテリの金髪美女の女神的存在に映るのでしょうが、マーティン・スコセッシ監督は彼女をそんなに魅力的な美女としては描いておりません。興味本位でトラヴィスとデートするときの服装もそうですが、シェイプアップされたナイスボディには程遠い体型、面白みのない性格の女性に憧れてしまう滑稽さを上手く演出しているといえるでしょう。
夜の街を徘徊する、娼婦、ギャング、ホモ、ポン引き、麻薬の売人たちを人間の屑と罵倒する負け組のトラヴィスこそ滑稽な存在なのですが、こういった独りよがりのステレオタイプの正義感が力を持つとファシズムの萌芽に繋がるのです。ファシズムとは没落した中産階級の思想と呼ばれ、ブルジョワジーやプロレタリアートの間には生まれません。彼らの生活基盤を脅かされるといった危機感から誕生したラジカルなイデオロギーなのです。コスタ・ガブラス監督がギリシャの独裁政治を描いた名作「Z」でも中産階級の負け組たちがファシズム政治の手先となっている現実を描いていました。
「ダーティハリー」の大男、ハリー・キャラハンが使用する、44マグナムを購入する場面も精一杯背伸びしている心情が推察出来ますが、38口径チーフスペシャルやコルト25口径に007・ジェームズ・ボンドが装備するワルサーPPKまでも購入してしまう行動には失笑してしまいました。しかし、これだけ武装したことがクライマックスの伏線ともなっているので拘りも容認しましょう。
トラヴィスは自分なりの正義を実現化するために、自室での筋トレを開始し、そのマニアックな闘争心は一個一個の弾丸の弾頭に十字の切れ目を入れて殺傷能力が増大するダムダム弾に仕上げていく過程にあります。
今年5回目の強盗に遭遇したというコンビニ、殺人犯が英雄になってしまう現実に「ノーカントリー」のようなアットランダムに発生する暴力への厭世感も感じられますが、再びイエローキャブのハンドルを握る主人公トラヴィスの姿が映画冒頭のシーンに繋がる思いこそに、出口が見えないやりきれなさを感じるのです。特筆すべきは13歳で娼婦を演じたジョディー・フォスターにあります。彼女のファンならば絶対に鑑賞しておきたい傑作です。
【劇場名不詳】劇場鑑賞
【NHK衛星第二放送】鑑賞 -
バーナード・ハーマン2007-10-20 by
ラブアゲイン
本作が遺作となった、バーナード・ハーマンのスコアも聴き所ですよ!!
フラれて眠れない夜のドライブに。
仕事で失敗し酒を飲んだ真夜中に。
オールナイトのコンパ頑張ったのに得るものが無かった明け方に。
朝一の飛行機で出張に出るために眠いのをこらえて身支度する午前4時に。
朝の出勤の人々に紛れて、深夜の仕事を終えて帰宅する電車の中で。
疲れてても明日も頑張ろうと少しは思える、そんな気持ちで夜景を見ながら。etc・・・。
非常に絶品のスコアだと個人的に思います。
誰かといるときよりも、一人でいる時に聴くことをオススメします。
無論、映画の中身も絶品です。
-
孤独の暴走2005-01-19 by
アキラ
サルトルの短編に『エロストラーロ』というのがある。
ピーガブが歌ったのは『ファミリースナップショット』
言葉を重ねない思考は例外なく無へと向かおうとする。
それが故に男性の孤独は破壊的衝動を生み続ける。
眠れない夜。男はあてもなく街を流す。鏡に銃口を向ける。
場末のポルノ映画館で受付の女の子に話しかける。
未成年娼婦を保護しようとする。かみ合わない会話。
殺伐とした周囲から男の言動は明らかに浮いている。
彼は無関心に立ち回るが、酷い疎外感を感じる。
やがてそれはひとつの暴走への衝動へと変ってゆく。
スコセッシの代表作と言われるこの作品は同時に
バーナードハーマンの遺作でもある。彼の音楽は
『ケープフィア』でも使っていたが、実際に
作曲してもらったのはこの作品だけのようだ。
まるでアドレナリンの分泌みたいで挑発的な曲。
男が暴力へと駆り立てられる経過がリアルに描写される。
ただ、この作品で残念なのはその思考の人道的誤りが
描かれていない点です。必ずしも惨めな結末や
悲惨な結果である必要は無いが、暴力衝動に従った時には
たとえ結果的に周囲の評価が好転したとしても
孤独になれる程の繊細な神経を持っている人なら
個人の中には必ず激しい悔念が生まれ責立てられる。
そういった面が見えずに安易に正当化されてしまう点は
いただけない。あくまでも精神的現代病に病んだ心を
抱えた男を深く掘り下げた作品として見るべきだと思います。 -
ボクサー2008-01-14 by
Baad
なぜかスコセッシとはあまりご縁がなく、この映画も昨年末初めて見ましたが、まちがいないく歴史に残る傑作です。これを、今まで見ていなかったのは一寸恥ずかしかったかもしれません。
演じる役者達は魅力的であるものの、これだけ魅力のないうさんくさげな登場人物ばかりぞろぞろ出て来て、しかもその登場人物がてんでに頓珍漢な行動を取り、お互いにほとんどコミュニュケーションが取れていないのに、映画はきちんと成立していてしかも見応えがある、美的にもなかなか、というのはちょっとやそっとの力量で出来ることではありません。直接関係はなさそうなのに、なぜかサイモン&ガーファンクルの『ボクサー』歌詞そのまんまの内容なのも面白いと思いました。
1976年という時代背景あっての作品で、インディーズでも今これだけ力のこもった映画は作ろうとしてもなかなかつくれないでしょう。この映画を作ってしまったスタッフ、特に脚本家の力量には尋常ならざるものを感じます。
この映画を見たのは、ニール・ジョーダンの『ブレイブ・ワン』を見たのがきっかけですが、それに限らず、私が好きなニール・ジョーダンやアベル・フェラーラの傑作のいくつかはこの映画の延長線上にあった様です。だからといってこの映画や『ブレイブ・ワン』が好きかと言えば、実はあまり好きにはなれないのですが、思い切って見てみて良かったと思います。 -
ゆっくりと…2008-04-06 by
M-1
緻密だなぁ。ほんとに緻密にトラヴィスの人間性が描かれている。2時間でこれだけの作品を表現できるんだからすごい。
街のなんと汚いことか、という感覚がわかる。そこになじみ、協調し、溶け込んでいくことができない主人公には、誰もが素通りしてしまう(気づかない)日常を鋭い視点でみる目があったのだろう。
トラヴィスが狂気なんじゃなくて、社会全体が狂気だから逆にトラヴィスがオカシイやつ扱いされているという現実をこの作品では表現しているんだと思う。
これは、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』に並ぶロバート・デ・ニーロの傑作だろう。 -
深い意味ではなく2007-10-17 by
BLACK
私は映画生活2年目にして、本来なら映画生活開始直後に観るべきこの『タクシードライバー』を鑑賞しました。
マーティン・スコセッシ監督の作品はいくつか観ていましたが、その頃『コマンドー』やら『ランボー』やらのドンパチアクション映画ばかり観ていたためにスコセッシ監督のやや暗めの雰囲気でかなりドラマとして明確なメッセージの込められた作品は“難しい映画”“大人の映画”と感じてあまり感動することが無かったからこの作品も理解して深く感じることが出来るか不安だったけど、観てみるとラストまで一気に引き込まれた。
ネットなどでよく見かけた「デ・ニーロが鏡に銃を向けて一人で喋るシーン」も、とても怖かった。
ロバート・デ・ニーロは『ミート・ザ・ペアレンツ』などでこそ明るい楽しげな演技をしているけど、オフ時の人間的にもかなり独特の雰囲気と威圧感を持つ人物らしく、この作中のシーンの数々でもその雰囲気が滲み出ていて、上手く恋を進められぬ不器用な男である前半のロマンス・シーンではちょっとドジで同情できる普通の男を完璧に演じていたのに後半に差し掛かると途端にバイオレンス度の高い精神的にイッちゃってる男に変わり、その役柄の変化を自然に演じているため、トラヴィスの孤独な眼に強い恐怖を感じた。
ラスト、短いながらのバイオレンスシーンはアクション映画マニアの私にとってかなり衝撃的だった。
淡々と歩いていくトラヴィスの前に「ヘイ!」といって話しかけた男を彼は普通に、何の事なしに銃を持ち上げてバンと撃つ。手が吹き飛ぶカットも凄かった。
首を撃たれると普通の映画じゃ死亡なんですが、この映画のトラヴィスは死なない。手で押さえただけで普通に顔色も変えずに撃ったヤツを10倍返しの如く撃ちまくる。
全身にゾクゾクッと鳥肌が立つのを感じました。
まさに“暴力”
止めようのない狂気が何の飾り気も無くストレートに描写されている本作は決して娯楽映画ではありません。
マーティン・スコセッシ監督の作品はだいたい娯楽映画じゃないものが多いですが…。
中途半端な気持ちでこの映画は観ないほうが良いです。
今なら何かを感じ取れる。または自分自身が今現在孤独を感じている、というときに、観てみて下さい。
エネルギーを超えた強い何かを感じ取れるはずです。
オススメです。
人生一度は観ておくべき真の名作の一つです。 -
狂気2001-08-23 by
ぱらっぱ
70年代くらいにはスタイリッシュだったんだろうな、という感じ。ストーリーは淡々としていて面白くない。たまに女もしくは女の子との関係で、どうなって行くんだろう、という興味を持たせる。
狂気の世界というのは、あまり感じなかった。今だと、いろんなところに狂気がころがっているからかもしれない。「時計仕掛けのオレンジ」もそんなに衝撃を受けなかったし。
めちゃくちゃ光っている女の子だなぁと思っていたら、 ジョディ・フォスターだったのにも驚いた。 -
日本も残念ながら、病める国になって来てますね。2007-08-16 by
もこみち☆
感覚のズレてしまった、ベトナム帰還兵と、病める国アメリカ。
スタローンの「ランボー」も、第一作は言わばその線の作品でしたが、ランボーの場合は、結局社会に溶け込めないのに対して、トラビスの場合は、このまま心に病を抱えたまま、なんとか溶け込んでいくのかなぁ?と感じました。
ジョディ・フォスターとてもヨイですが、例えば「ダウンタウン物語」の時の方がさらに妖艶だったと言うか、子供の頃の方が色気があると言うのは、不思議な人です。
都会の中の孤独と狂気、必要悪となってしまったもの、押し付けて行く正義、それに対する社会・マスコミ・他の人の反応...etc 最終的に、ある種、問題提起だけで後の判断ゃ解釈はお任せします的なのは、ヨイですね。
この後、トラビスとベツィの関係は?アイリスは、また家出するか?・・・
あの耽美的な音楽の中で、展開するストーリーは、深読みすればイロイロと解釈の方向があって、とても良いです。
確かに、デニーロの最高傑作ですね。 -
ラストシーンの意味が未だに謎2006-06-11 by
ムーミン谷のチンク
誰にでもある心の孤独。 人生の目的感の消失。
自分の存在に関わる違和感。
ストーリーも見事ではあるが、細部の演出が完璧だと感じる。
理屈よりも感性が鋭く心の内部をえぐる様なカメラワークは考えられたというよりも、監督の感性がそのまま出ている。
20年以上前に見て衝撃を覚えた作品ですが、ラストシーンが未だに自分の中で消化できずにいます。
最終のラストシーンでトラビスがバックミラーを見ようとすると夜の景色が0.5秒程度で流れる様な、、溶け込む様な、、シーンがかなり意識的に盛り込まれています。 わずか0.5秒程度ですが。
この直前には彼女を自宅に送っています。
勝手な理解として二通りの解釈があると思うのですが
1、事件をきっかけとして、トラビス自体が社会に存在しうる意味を見い出した。 孤独な存在から社会の自分の位置を見つけた。 それを象徴する様な風景(社会)との溶け込み。 調和された。
2、バックミラーを見ようとすると夜の風景が流れた、、、。 トラビス自体が自分を見失った状態を継続している。 何も変わらない。変わっていない。 彼女も孤独であったことを理解して、各自が孤独のうちに終わっている。 -
狂気と正義は紙一重2005-10-02 by
オーウェン
個人的にはこれがデニーロの最高傑作と思っています。
ベトナム帰還兵を通じて描く狂気と混乱。決して認めたくはないが、誰しもが心の奥底に潜んでいる感情。体現するデニーロの演技に圧倒される。
タクシードライバーという平凡な職業から見える世界も、スコセッシ監督の独壇場のような作風。つまらないシーンなどどこにもなくこれこそ傑作。
若きジョディ・フォスターからカメオ出演のスコセッシ。脇役が全て引き立て役にしかなりえないほどデニーロは素晴らしい。
モヒカンの強烈な髪型と共に、抑圧された感情の行きつく先。そして凄まじいラスト。ある種の達成感に安堵すると共に、狂気の果てが垣間見えた。















